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「自作自演」疑惑の前釜山市長候補に新たな疑惑、学歴・経歴も詐称か【独自】
韓国野党・改革新党の鄭莉翰(チョン・イハン)前釜山市長候補(38)が選挙演説中にコーヒー入りカップを投げ付けられた襲撃事件で、警察が「自作自演」の疑いで捜査を進めている中、他の疑惑もますます膨らんでいることが分かった。鄭莉翰前候補が第9回全国同時地方選挙(6月3日投開票)に伴う釜山市長選挙運動の過程で、襲撃テロを自作自演したという疑惑と共に、その経歴を巡っても疑惑が浮上しているのだ。李俊錫(イ・ジュンソク)議員が代表を務める改革新党の公認を鄭莉翰前候補が受けたことについても、政界からは「検証作業が不十分だったのではないか」という声が上がっている。
【写真】コーヒーがかかった瞬間と搬送される様子
鄭莉翰前候補は2006年6月、米ミズーリ州デイビッド・H・ヒックマン高校で学んでいたが、3年生の時に釜山市内のA高校に編入した。これは、韓国の高校卒業という学歴を得ようとしたためとみられる。しかし、学生記録簿に虚偽の記載があったことが明らかになり、中退した。鄭莉翰前候補の学生記録簿に虚偽の記載をした担任教師は、この問題により起訴され、有罪判決を受けた。
判決文によると、元担任教師は鄭莉翰前候補が学校に来ていないのにもかかわらず、全て出席したとしてコンピューターに入力していたという。鄭莉翰前候補は当時、米ウェイクフォレスト大学医学部予備課程に入学するために韓国にいなかった。
釜山地方裁判所は、電子公文書などの偽造容疑で起訴された元担任教師に対し、執行猶予付きの懲役6カ月という有罪判決を下した。同地裁は「元担任教師は(鄭莉翰前候補が)国内の高校卒業という学歴になるよう、コンピューターに虚偽の内容を入力した」と判断した。元担任教師は有罪判決を受けたが、その後、A高校で教頭を務めた。ところが、A高校を所有する財団の理事長は鄭莉翰前候補の父親だったことが分かった。
鄭莉翰前候補の父親(66歳)は元眼科医で、釜山地域では有数の資産家として知られている。総合病院と療養型病院を設立し、建設会社も買収してグループ企業に発展させた。鄭莉翰前候補の父親もかつては政治家志望者だった。国民の力の前身であるハンナラ党やセヌリ党などの公認を得ようと試みたが失敗し、2012年と20年の総選挙に無所属で出馬したものの落選した。18年には共に民主党の呉巨敦(オ・ゴドン)釜山市長候補陣営で共同選挙対策委員長を務めた。
このため、地元の政界関係者の間では「父親に続き、鄭莉翰前候補も医師を目指していたが、それをやめて政治家になる夢を抱いてきたのではないか」という話もある。鄭莉翰前候補は米国の大学医学部予備課程を中退し、その後、ソウル市内のある大学で経営学科を卒業した。鄭莉翰前候補の妻と妹も医師だといわれている。鄭莉翰前候補の父親の病院の看護課長も今回の全国同時地方選挙に改革新党の釜山市議会比例代表1位で公認されたが、落選した。
鄭莉翰前候補は国民の力の釜山地域議員室秘書官(5級公務員)と首相民政秘書官室の事務官(5級公務員)を務めたほか、改革新党の広報担当者なども歴任した。鄭莉翰前候補は今回の釜山市長選挙を前に、ある世論調査会社の実施した調査で支持率が2.6%だった。しかし、この調査を行った世論調査会社は、鄭莉翰前候補の父親がオーナーを務めるグループの系列会社だった。
警察は、鄭莉翰前候補がコーヒー入りカップを投げ付けられた事件が自作自演だった可能性に重点を置いて捜査を進めている。鄭莉翰前候補側は4月27日にプレスリリースを出し、釜山市金井区の久瑞IC付近で街頭演説をしていた際、30代の男が「若い××のやつがなんで市長(選挙)に出馬するんだ」と叫びながら、車窓からコーヒー入りのカップを投げたと主張した。鄭莉翰前候補はバランスを崩して転倒し、脳振とうなどと診断されたとしている。だが、警察の捜査の結果、鄭莉翰前候補とこの男は知り合いだったことが明らかになった。警察は事件直後、鄭莉翰前候補が近くの病院の救急室ではなく、約12キロメートル離れた父親の病院へ向かったことも不審だとして捜査を進めている。父親の病院では、鄭莉翰前候補に偽の診断書を発行した疑いがあるという告発状が警察に提出された。
釜山=クォン・テワン記者