関東大震災の憎悪犯罪と現代日本社会の嫌韓感情

2015/09/06 06:00

【新刊】加藤直樹著、Seoulidarity訳『九月、東京の路上で』(蓄え社)

 「数千もの人々を殺してしまうに至ったその都市で、私たちは今も暮らしており、今またその闘争のただ中にある」。フリーランスの作家をしている著者は、多くの民族が共に暮らしていく都市・東京で1923年に起こった事件に注目し、その現場を踏査して資料を集めた。それは、関東大震災直後、数多くの朝鮮人が虐殺された記録だ。日本のある小説家が「読んでいくのがつらく、苦しかった」とこぼしたほどに、同書の内容は残酷だ。..

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