「特赦」「帰ってきた我が兄弟」
3年前の2019年7月、当時の所属チームだったユベントスの韓国訪問。Kリーグ選抜チームとの強化試合ではまったくプレーせず、ベンチを温めるばかりで何の釈明もせず韓国を離れ、韓国のサッカーファンたちに「ノーショー(ドタキャン)」という傷を残し、ロナウドならぬ「ナルカンド(あくどい強盗・厚かましい人の意)」と呼ばれたクリスティアーノ・ロナウド=ポルトガル代表=が、不本意..
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「特赦」「帰ってきた我が兄弟」
3年前の2019年7月、当時の所属チームだったユベントスの韓国訪問。Kリーグ選抜チームとの強化試合ではまったくプレーせず、ベンチを温めるばかりで何の釈明もせず韓国を離れ、韓国のサッカーファンたちに「ノーショー(ドタキャン)」という傷を残し、ロナウドならぬ「ナルカンド(あくどい強盗・厚かましい人の意)」と呼ばれたクリスティアーノ・ロナウド=ポルトガル代表=が、不本意ながら韓国の決勝トーナメント進出で「陰の功労者」になった。
ロナウドは3日、韓国との2022国際サッカー連盟(FIFA)ワールドカップ(W杯)カタール大会グループリーグ第3戦で、韓国が0-1とリードされていた前半27分、同点ゴールに貢献した。李康仁(イ・ガンイン)=RCDマジョルカ=が左足で蹴ったコーナーキックがロナウドの背中に当たってゴール前に飛び、金英権(キム・ヨングォン)=蔚山現代=がすぐに左足でシュートしてゴールネットを揺らし、同点になった。ロナウドの意図せぬ「背中アシスト」のおかげで金英権の同点ゴールが飛び出すと、韓国のサッカーファンたちはソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)に「ロナウドが恩に報いた、償いをした」とリアルタイムで相次いで投稿した。
ロナウドはこの日、チームメイトのミドルシュートがGKに当たって跳ね返るや、ダイビングヘッドを試みたが、まるでDFがボールを蹴ったようにゴールの横に外れた。また、オフサイドと判定されたものの、1対1のチャンスも逃すなど不振が続いている。結局、ロナウドはシュート2本、それも有効シュートなしというお粗末な記録を残して後半20分に交代となった。
韓国のネットユーザーたちは、韓国の決勝トーナメント進出が確定すると、韓国代表のユニホームを着たロナウドの合成写真や、ロナウドの在外国民住民登録証などをネット上で拡散させた。ロナウドに対して、「韓半島(ハンバンド=朝鮮半島)」と「ロナウド」の語呂合わせで「韓半ド」、「恩返ししたカチド(『恩返ししたカチ(カササギ)』という童話とロナウドの語呂合わせ)、『オフサイド(オフサイド+ロナウド)』、『7番のお兄さんの贈り物』といったニックネームも飛び交った。
ロナウドは後半に交代となった時、韓国のチョ・ギュソン=全北現代=と口論になった。チョ・ギュソンは試合後、「ロナウドがゆっくり出て行くのを見て、『早く出て行け』と言ったが、ポルトガル語でののしられた」と当時の状況を伝えた。ロナウドも現地のインタビューで、「私が交代になった時に、『早く出ろ』と言われたので、『黙れ』と言った」「彼にはそういうことを言う権利がない。審判が判定する問題だ」「議論にする必要はない。試合が過熱すれば起こり得ることだ。次の試合の準備に集中する」と語った。
チョン・ビョンソン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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