韓国がどれだけ高齢化しているかを示す高齢化率(総人口に占める65歳以上の人口の割合)は昨年末の時点で17.5%と、日本(29.9%)に比べるとまだ低い。しかし、2045年には日本を追い越して世界で最も年老いた国になる。このように決められた未来を目前に控え、韓国人は今何を考え、どう生きていくのか。
6月1日、本紙がSM C&Cアンケート調査プラットフォームの「ティリアンプロ」に依頼し、成人男女50..
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韓国がどれだけ高齢化しているかを示す高齢化率(総人口に占める65歳以上の人口の割合)は昨年末の時点で17.5%と、日本(29.9%)に比べるとまだ低い。しかし、2045年には日本を追い越して世界で最も年老いた国になる。このように決められた未来を目前に控え、韓国人は今何を考え、どう生きていくのか。
6月1日、本紙がSM C&Cアンケート調査プラットフォームの「ティリアンプロ」に依頼し、成人男女5023人を対象に調査した結果によると、20-60代の成人男女の半数が「100歳まで生きたい」と回答した。韓国の高齢者貧困率は39%と主要国の中で最高水準だが、100歳の人生を期待する人が全体の50.1%にも上った。「100歳まで生きたい」という回答率が全体の22%に過ぎない日本の調査結果とは正反対だ。本紙のアンケート調査と日本ホスピス財団が成人男女1000人を対象に実施し、3月に発表した調査をベースに比較してみた。
■韓国人の2人に1人は「100歳まで生きたい」
本紙のアンケート調査では回答者の50.1%が「100歳まで生きたい」と答えた。具体的な理由としては「少しでも人生を楽しみたいから」が31.9%と最も多く、子孫が大きくなるのを見たいから(24.3%)、この世の発展する様子を見たいから(22.1%)などが続いた。「100歳まで生きたくない」と答えた回答者は「迷惑をかけたくないから」(49.8%)、「体が弱くなるのではないかと思って」(47.9%)、「経済的不安」(36.1%)などを理由に挙げた。
一方、日本は回答者の22%だけが「100歳まで生きたい」と答えた。残りの78%は「100歳まで生きたくない」と答えた。「周囲に迷惑をかけたくないから」(59%)、「体が弱くなるのではないか」(48.2%)、「経済的不安感」(36.7%)などが理由だった。
大阪大学の佐藤真一名誉教授は「日本は長生きすれば、結局他人の世話になることになり、これに対する心理的抵抗感がある」とし「100歳長寿に対する両国の考え方は今でこそ大きく異なるが、高齢化が進むほど韓国も日本のように変わっていくだろう」と話す。昨年基準で日本の100歳以上の人口は約9万人で、韓国の約10倍に上っている。
未来アセット「投資と年金センター」のキム・ドンヨプ常務は「すでに超高齢化社会に突入した日本は100歳の人生がどんなものなのか周囲に接する機会が多く、長寿が結局のところ祝福ではないということを直接、間接的に経験した」とし「無銭・無位・無縁の人生をリアルに目の当たりにしてきた日本では、100歳の人生をただひたすらに期待するのは難しいだろう」と説明する。長寿リスクという言葉が多く語られているが、まだ韓国でこれを実感する人は少ないということだ。
■日本人の10人に7人「寝たままの状態で死にたい」
日本の高齢者の間では「PPK」という言葉をよく耳にする。日本語の「ピンピンコロリ」のローマ字表記の頭文字から取ったものだが、ある日突然苦労なく死ぬことを意味している。
しかし、このように最後まで元気に暮らしていた人が、ある日突然自分の思い通りに死ぬというのは非常に珍しいことだ。ごく少数の運のいい人たちを除いては、「ピンピン→どこか調子が悪い→誰かのお世話になる」のサイクルは避けられない。
今回のアンケート調査にも、こうした冷酷な現実が反映された。韓日両国とも「ある日突然、心臓病などで死にたい」と答えた割合がそれぞれ59%、70.6%と、「病気になってベッドに横になったままでもいいので徐々に死にたい」と答えた割合よりも高かった。特に日本は「突然死にたい」と答えた割合が韓国に比べて10%以上も多かった。
「夫婦のうちどちらが先に逝くことを望むか」という質問に対する回答も、韓日両国は似たような傾向を見せた。「配偶者よりも先にこの世を去りたい」と答えた割合は韓国と日本がそれぞれ58.3%、68.5%だった。「配偶者よりも遅く死にたい」はそれぞれ41.7%、31.5%だった。キム・ドンヨプ常務は「一般人が長寿を恐れる最大の理由が看病や治療のため」とし「本人の病気や治療にもまして大変なものが配偶者の病気や治療であるため、配偶者よりも1日でも早く死ぬことを願うのかもしれない」と説明した。
佐藤真一名誉教授は「老後は夫婦だけが残ることになるが、自分自身の死より『一人で老年を迎える』ことを恐れる」とし「日本では病院に行く場合も保護者がいなくて苦労する一人住まいの老人が多く、社会が彼らをどのように支援していくべきかが大きな課題」と述べた。
李敬恩(イ・ギョンウン)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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