光州はなぜ朴栖甫を捨てたか【コラム】

2023/08/06 06:35

軍部独裁に沈黙したとしてゲリラデモをする集団に押され、「朴栖甫賞」を廃止したビエンナーレ 光州は抵抗から和解へ向かっているのに、1980年代にとどまって芸術を政治化 彼らは芸術家でも何でもない

 「鼻のないゾウ」は、今年の光州ビエンナーレで最も人気を集めた作品だ。小学生はもちろん中高年の人々まで、白、ピンク、薄緑で塗られた大きなゾウの造形物を触ってみて、不思議がりながら写真を撮っている。

 ゾウなのに鼻がないからだ。「見る」とは何であるかという話題を巡り、アーティストのオム・ジョンスンは、視覚障害の子どもたちと一緒に生きているゾウを触ってみて、においをかぎ、鳴き声を聞いてみた後、その形象を..

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