韓国国防部(省に相当)傘下の国防大学校の現職教授が同校の事前承認を得ずに、李在明(イ・ジェミョン)前・共に民主党代表の大統領選挙組織が主管した外部行事に出席したり、同氏を取り上げた本を相次いで出版したりしたため、内部監察を受けていることが14日に確認された。この過程で、監察・行政関係者などは、この教授から数回にわたり「(李在明氏が大統領に当選して)政権が変わったら復讐(ふくしゅう)してやる」「こ..
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韓国国防部(省に相当)傘下の国防大学校の現職教授が同校の事前承認を得ずに、李在明(イ・ジェミョン)前・共に民主党代表の大統領選挙組織が主管した外部行事に出席したり、同氏を取り上げた本を相次いで出版したりしたため、内部監察を受けていることが14日に確認された。この過程で、監察・行政関係者などは、この教授から数回にわたり「(李在明氏が大統領に当選して)政権が変わったら復讐(ふくしゅう)してやる」「このままでは置かない。関係者を全員捕まえてやる」という趣旨の暴言を浴びた、と主張しているという。
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本紙の取材を総合すると、国防大監察室はこのほど、多数の補職教授(教育・研究以外の学内職務も担う教授)を務めてきたA教授に対する監察に着手したことが把握された。国防大が「出席を許可しない」との決定を下したのにもかかわらず、A教授は10日に国会で行われた外交・安保討論会に発題者として出席していたことが分かった。共に民主党議員らの主催による李在明氏の大統領選挙支援組織「民主M(ミリタリー=軍事)フォーラム」や共に民主党国防安保特別委員会などが主管した行事だった。A教授は学校側に「国会主催行事」と説明していた。しかし、A教授が関連資料を添付しなかったため、国防大は出席を許さなかった。A教授は先月も共に民主党政策討論会に出席した際、「立法調査処(省庁の一つ)の行事に出席する」と申告していた。特定職公務員である国防大教授は政党および政治団体に加入できず、学校の事前承認なしに外部活動に出席することはできない。A教授は先月6日にも承認なしに共に民主党国防安保特別委員会主管行事に出席した。
また、A教授は学校の承認なしに李在明氏を支持する趣旨の本を出版したことについても、監察対象になっている。A教授は14日、他の教授ら8人と共に、李在明氏を取り上げた本を共同で出版した。A教授は2022年の大統領選挙時も国防大の承認なしに李在明氏をテーマにした本を2冊出していた。21年にA教授らと共に本を出した金潤泰(キム・ユンテ)元韓国国防研究院(KIDA)院長は、現職時に李在明氏の大統領選挙政策開発などに関与したとして今年1月に起訴されている。A教授は昨年12月3日の非常戒厳宣布後、メディアとのインタビューや時局宣言文などを通じ、尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領の弾劾などを主張していたことも分かった。
A教授の外部活動が活発になるや、国防大は先月27日、「(出席)承認がなされていなかった対外活動に数回出席し、服務規定に違反した」と告知した。ところが、「監察調査に出席してほしい」と告知した職員たちに対してA教授は暴言を浴びせたと学校側では把握しているという。本紙が入手した音声ファイルによると、A教授は通話中にある職員に「そっちの味方になったら不利だ」「無事ではいられないだろう」と言っている。また、この音声ファイルでは、外部活動に対する事実関係を把握しようとする監察将校に対して、A教授は「国会を通じて資料を受け取らせてやる」とも言っていた。これは、共に民主党議員室を通じて資料要請を過度に行い、圧力をかけるという意味だと受け止められている。A教授は本紙の電話取材に「(職員らと)公に話をしたことはない」と言ったが、その後、「正当な対外活動に対して(監察するという)職権乱用行為に出たことに腹が立ち、『法的告発する』という趣旨で話した」と答えた。
A教授は、李在明氏の大統領選挙機構関連行事に出席したり、同氏に関する本を書いたりしたことについては「個人的な活動に過ぎない。だが、上の方が(共に民主党の)行事に出ないよう脅してきた」と言った。
A教授は2022年にも部下の職員に対する暴言で書面警告を受けている。A教授はこれについては「当事者がろくに通勤もしていないのに勝手に家に帰ったので、『ここになぜ来たんだ』と言った結果、大声になり、双方とも警告を受けた。私も悔しい」と言った。
国防大内部では、A教授の外部活動および発言について、「陸海空軍の将校や公職者数百人を教育する国防部直轄機関の教授による露骨な政治活動は容認し難い」「監査院の監査などを通じた真相調査が急がれる」という意見が高まっている。国防大のある関係者は「特に校内で立場が弱い教職員に向かって暴言を浴びせたという疑惑に対しては調査が必要だ」と言った。
海外で安全保障機関の教授が政治活動への出席を巡る議論に巻き込まれることは極めてまれだ。米陸軍士官学校(ウェストポイント)は軍の中立性を保障し、教育の客観性などを維持するために政党活動を禁止しており、公式発言も厳しく制限している。2015年に同校のウィリアム・ブラッドフォード助教授がイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」に対する軍事活動を積極的に擁護する論文を出して物議を醸した際は直ちに辞任した。
キム・ミョンジン記者、コ・ユチャン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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