韓国の海洋警察官が中国漁船の違法操業を取り締まる海上警備業務に当たるために出動中、飲酒やイカ釣りを繰り返したとして、停職処分を受け、本人が処分の取り消しを求めた裁判で、一審のソウル行政裁は3日までに、原告敗訴の判決を言い渡した。
【写真】韓国海洋警察官が中国漁船の違法操業を取り締まる様子
原告のA氏は国家公務員法に違反したとして、2023年1月に停職2カ月と懲戒付加金67万5000ウォン(約7万2..
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韓国の海洋警察官が中国漁船の違法操業を取り締まる海上警備業務に当たるために出動中、飲酒やイカ釣りを繰り返したとして、停職処分を受け、本人が処分の取り消しを求めた裁判で、一審のソウル行政裁は3日までに、原告敗訴の判決を言い渡した。
【写真】韓国海洋警察官が中国漁船の違法操業を取り締まる様子
原告のA氏は国家公務員法に違反したとして、2023年1月に停職2カ月と懲戒付加金67万5000ウォン(約7万2000円)の処分を受けた。
海洋警察庁の調べによると、経理担当だったA氏は出動中に4回にわたり飲酒し、副食の品目や数量を調整して浮かせた費用で酒を購入した。この際、乗組員の給食費を酒類購入費に流用した。また、A氏は2回にわたりイカ釣りをし、それを隠すために船の後方にある監視カメラを雑巾で覆い、発覚を避けようとした。
さらに、A氏が船の調理長らに酒類搬入の経緯について、虚偽の陳述を指示した点、2022年4月ごろに中国漁船の検問中に乗組員らが中国の船員からガンギエイなどの漁獲物を受け取った事実を知りながら、それを黙認した点などが懲戒理由となった。
A氏は停職2カ月の処分は不当だとし、5月30日に行政訴訟を起こした。
ソウル行政裁は「海洋警察の公務員は海洋主権を守り、海洋の安全と治安秩序を維持しなければならない」とし、「領海侵犯、大規模な人命事故などさまざまな状況に速やかに対処すべき警備艇の勤務者はさらに高い水準の責任感と厳格な勤務綱紀を備えていなければならない」と指摘。A氏の行為については、「出動中に艦艇内で飲酒、釣りなどの逸脱行為に及んだだけでなく、予算を流用して購入した酒類を艦内に持ち込み、関係者に虚偽の陳述も指示した。そうした行為は著しい義務違反であり、重過失に相当する」と断じた。
キム・グァンレ記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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