▲イラスト=UTOIMAGE
5つ星ホテルで高級ブランド品や指輪を交換するプロポーズが、韓国の若者世代に必須の儀式だと考えられていることが研究で明らかになった。
誠信女子大学消費者産業学科のヤン・スジン副教授の研究チームは、「ミレニアルの若者たち(1980年代から90年代半ばに生まれた世代)のプロポーズ文化における高級ブランドの意味に対する研究」と題する論文で、このような結論を出した。
【写真】インスタにあふれる韓国ミレニアル..
続き読む
▲イラスト=UTOIMAGE
5つ星ホテルで高級ブランド品や指輪を交換するプロポーズが、韓国の若者世代に必須の儀式だと考えられていることが研究で明らかになった。
誠信女子大学消費者産業学科のヤン・スジン副教授の研究チームは、「ミレニアルの若者たち(1980年代から90年代半ばに生まれた世代)のプロポーズ文化における高級ブランドの意味に対する研究」と題する論文で、このような結論を出した。
【写真】インスタにあふれる韓国ミレニアル世代のプロポーズ文化
研究チームは昨年9月1日から15日の間に「プロポーズ」というタグが付いたインスタグラムの投稿128件を分析。その結果、若い世代がプロポーズの場所として最も好んでいるのはホテルで、55件(42%)と最も多かった。
このうち38件の投稿にはホテルに関する情報が記載されており、ホテルブランドの名前が明らかになっている投稿19件のうち17件は5つ星ホテルだった。特に、ソウル・蚕室にある高級ホテル「シグニエル ソウル」の場合、「99階」「93階」のように階数まで書かれていた。研究チームは「高級ホテルの中でもさらに格が高いことをアピールするために階数まで書いている」と説明した。
プロポーズの場所として車を活用したケースは24件(19%)だったが、BMWやベンツなど輸入車の場合に限って、投稿写真に車のブランド名を写し出したりコメントで言及したりしていることが分かった。
プロポーズの記念品として最も多く登場したのは高級ブランドのバッグだった。計38件のバッグ関連の投稿のうち、最も多かったのは「シャネル」で19件だった。バッグの次に多かったのはネックレスで、ブランドとしては「ヴァン クリーフ&アーペル」が最も多かった。
現代のプロポーズの象徴といえるダイヤモンドの指輪を実際に投稿でアピールするケースは少なかった。調査した投稿のうち87件(68%)はダイヤモンドの指輪の写真を載せておらず、そのうち12件では指輪の実物ではなく高級ブランドのリングケースを間接的に写していた。
指輪の実物を載せている投稿は38件で、このうち最も言及されたブランドはティファニー(16件)だった。
研究チームは「韓国では最近、結婚のプロポーズではダイヤモンドの指輪よりもバッグや他の雑貨系のほうが目に付く」「ダイヤモンドの指輪は西欧では重要と考えられているが、韓国のミレニアル世代にとって重要度が落ちる。その理由は、高級ブランドのダイヤモンドの指輪があまりにも高いからだ。ティファニーのダイヤモンドの婚約指輪は7000万ウォン(約744万円)以上の水準」と説明した。さらに「韓国のミレニアル世代にとっては、ダイヤモンドの指輪より、高級ブランドをインスタグラムでアピールすることのほうが重要であり、7000万ウォンの指輪一つと小さなパッケージは、高価な割に他人へのアピール効果が小さい」と分析した。
このようなプロポーズは、韓国のミレニアル世代にとって慣習のように定着したようだ。韓国リサーチによる「2025年結婚認識調査」によると、回答者1000人のうち45%が「プロポーズイベントが必要」と答えた。未婚者が多数である
研究チームは、「見せびらかし消費」を美化するSNS(交流サイト)のコンテンツを批判的に受け止める力を養うSNSリテラシー(読解力)教育が必要だと提案した。また、社会人一年生や結婚を控えたカップルが健全な結婚習慣と財政的安定性を保てるよう支援する「公共結婚準備教育」政策を導入すべきだと主張した。この論文は『消費者政策教育研究』の2025年6月号に掲載された。
チェ・ヘスン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
Copyright (c) Chosunonline.com