▲ソウルのある大学の就職掲示板の様子。/写真=NEWSIS
このところ韓国の20代の青年たちが社会に対して怒っているのは、ますます苦しくなる暮らしと無関係ではない、という分析が出ている。「雇用ショック」などで青年層の所得がほぼ足踏みという状況において不動産価格は急騰し、自分の家を持つという夢からも次第に遠ざかっている。
【グラフ】年齢層別で見た失業率
10月3日に国家データ処が発表したところによると、今年8月現在の年齢層別失業率(経済活動人口中の失業者の比..
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▲ソウルのある大学の就職掲示板の様子。/写真=NEWSIS
このところ韓国の20代の青年たちが社会に対して怒っているのは、ますます苦しくなる暮らしと無関係ではない、という分析が出ている。「雇用ショック」などで青年層の所得がほぼ足踏みという状況において不動産価格は急騰し、自分の家を持つという夢からも次第に遠ざかっている。
【グラフ】年齢層別で見た失業率
10月3日に国家データ処が発表したところによると、今年8月現在の年齢層別失業率(経済活動人口中の失業者の比率)は20代が5%で、全ての世代の中で最も高かった。続いて15-19歳(3.1%)、30代(2.5%)、40代(1.7%)、50代(1.4%)、60代以上(1.0%)という順だった。仕事をせず、仕事探しもしない「ただ休んでいるだけ」の青年(15-29歳)は、今年2月に初めて50万人を超え、その後も40万人から50万人で過去最高の水準に達している状況だ。
15-29歳人口に占める就業者の比率を意味する青年層雇用率は45.1%で、60歳以上雇用率(47.9%)より低かった。こうした青年層と高齢層の雇用率逆転現象は6カ月目に入った。
これは、製造業を中心として不景気が長期化し、内需が沈滞しているせいだ。青年たちが好む大企業の雇用は中途採用メインにトレンドが変化し、現在の大学教育方式はAI(人工知能)など新産業の人材養成要求についていくことができていない。申寛浩(シン・グァンホ)高麗大学経済学科教授は「今後も、職務経験が足りない青年たちの雇用はAIによって代替され続けるだろう」とし「大学でAI教育をさらに強化し、青年たちのインターンシップの機会を拡大しなければならない」と語った。
こうした中、KB国民銀行が9月に集計したソウルのマンション平均価格は14億3621万ウォン(現在のレートで約1億5000万円)で、史上最高レベルが続いている。逆に青年たちの所得増加を通した資産蓄積機会は減る様相だ。韓国経済人協会(韓経協)が9月29日に発表した「青年層実質所得推移分析と示唆点」によると、最近10年間(2014-24)の20代の実質所得増加率は年平均1.9%で、世界の中でも最低水準だった。年平均実質所得増加率は、60代が5.2%で最も高く、次いで30代(3.1%)、50代(2.2%)、40代(2.1%)という順だった。韓経協は「青年層の所得改善のため雇用の質を高める労働市場政策が必要」とコメントした。
宣政敏(ソン・ジョンミン)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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