▲イラスト=UTOIMAGE
韓国全土の産婦人科医院は10カ所のうち9カ所が分娩(ぶんべん)を全く行っていないことが分かった。妊婦は緊急事態に備えて大型の病院を好む傾向にあり、また産婦人科医院は国が定めた診療報酬が安く、さらに医療事故の懸念などから、分娩そのものを避ける傾向にあるという。
【写真】出生時は5.4キロ…生後6カ月で体重16キロに成長した南アフリカの赤ちゃんジ
健康保険審査評価院が国会保健福祉委員会の金美愛(キム・..
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▲イラスト=UTOIMAGE
韓国全土の産婦人科医院は10カ所のうち9カ所が分娩(ぶんべん)を全く行っていないことが分かった。妊婦は緊急事態に備えて大型の病院を好む傾向にあり、また産婦人科医院は国が定めた診療報酬が安く、さらに医療事故の懸念などから、分娩そのものを避ける傾向にあるという。
【写真】出生時は5.4キロ…生後6カ月で体重16キロに成長した南アフリカの赤ちゃんジ
健康保険審査評価院が国会保健福祉委員会の金美愛(キム・ミエ)議員(国民の力)に提出した資料によると、産婦人科医院は全国に1334カ所あるが、うち89%(1185カ所)は今年に入ってから8月までに分娩にかかる診療報酬の請求を全く行っていなかった。これらの医院では分娩が全く行われなかったのだ。分娩が行われない産婦人科医院の割合は2019年の83%から増加傾向にある。韓国において医院とは病床数29以下の医療機関のことを言う。
ある地域では全ての産婦人科医院で分娩が全く行われていなかった。光州広域市は35カ所ある産婦人科医院全て、全羅南道は19カ所全てで年間の分娩件数が0だった。光州・全羅南道地域では分娩は例外なく大型病院か、他の地域で行われているのだ。大邱広域市では76カ所ある産婦人科医院のうち分娩が行われたのはわずか1カ所だった。大邱では99%の産婦人科医院で分娩が行われなかった計算になる。ソウルでも401カ所ある産婦人科医院のうち分娩が行われたのは6%に当たるわずか23カ所だけだった。
医療機関の規模が大きくなるほど分娩が行われる割合は高かった。産婦人科を持つ全国47カ所の上級総合病院の場合、がん治療に特化した和順全南大学病院を除く全ての病院で分娩が行われた。それより規模が小さい一般総合病院では産婦人科を持つ全国286カ所のうち分娩が行われたのは26%に当たる78カ所にとどまった。
医療関係者の間からは「産婦人科医院の分娩機能が急速に低下している」との懸念の声が相次いでいる。産婦人科医院では、救急患者への対応が必要で医療事故の懸念もある分娩を最初から行わず、婦人科の診療や施術中心へと運営方式を見直している。産婦人科の看板を掛けながら子どもを産めない医院が増加傾向にあるのだ。そのため一部の地域では大型病院のある別の地域にわざわざ出向いて出産するしかないケースもある。
クァク・レゴン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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