▲国立慶州博物館で握手する李在明(イ・ジェミョン)大統領とトランプ大統領。李在明大統領は29日に行われた韓米首脳会談前に「天馬塚金冠」のレプリカをトランプ大統領にプレゼントし、無窮花大勲章を授与した。
「私が作った金冠が米国のトランプ大統領にプレゼントされたと聞いて光栄です。韓米関税交渉も妥結したこともうれしい」
李在明(イ・ジェミョン)大統領が米国のトランプ大統領にプレゼントした金冠レプリカを作った職人のキム・ジンベさん(63)が29日に本紙のインタビューに応じ上記のように語った。キム・ジンベさんは慶尚北道慶州市の民俗工芸村で工房を運営する金属工芸職人だ。李在明大統領はトランプ大統領との首脳..
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▲国立慶州博物館で握手する李在明(イ・ジェミョン)大統領とトランプ大統領。李在明大統領は29日に行われた韓米首脳会談前に「天馬塚金冠」のレプリカをトランプ大統領にプレゼントし、無窮花大勲章を授与した。
「私が作った金冠が米国のトランプ大統領にプレゼントされたと聞いて光栄です。韓米関税交渉も妥結したこともうれしい」
李在明(イ・ジェミョン)大統領が米国のトランプ大統領にプレゼントした金冠レプリカを作った職人のキム・ジンベさん(63)が29日に本紙のインタビューに応じ上記のように語った。キム・ジンベさんは慶尚北道慶州市の民俗工芸村で工房を運営する金属工芸職人だ。李在明大統領はトランプ大統領との首脳会談の際にキム・ジンベさんの作品「天馬塚金冠」のレプリカをプレゼントした。
【写真】キム・ジンベさんが金冠レプリカを製作する様子
キム・ジンベさんによると、今月初めに韓国外交部(省に相当)から連絡が来て20日かけて金冠を作ったという。
最初はAPEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議に出席するVIPへのプレゼントと思ったそうだが、数日前にトランプ大統領へのプレゼントと知り驚いて倒れそうになったという。キム・ジンベさんは「家門の栄光です」と語った。
キム・ジンベさんは韓国最高の金属遺物専門家の一人だ。40年以上にわたり新羅金冠、金銅弥勒菩薩(ぼさつ)半跏(はんか)像、武寧王金製冠飾などのレプリカを作り続けてきたという。
キム・ジンベさんによると、トランプ大統領にプレゼントされた金冠は銅に金メッキを施したもので、トランプ大統領の頭のサイズとは関係なく新羅天馬塚の金冠をそのまま再現したものだという。時価については「息子と一緒に一つ一つの部品を真心込めて作ったので、値段を付けられないまた新たな遺物です」と答えた。息子のキム・ジュンヨンさん(34)は代を引き継いで金属工芸職人を目指している。
金冠を作るのは大変な作業だ。実際の金冠を観察し、サイズを測りイラストを描いて型を取る。そこに文様を刻み装飾を施す。全ての工程が手作業だ。キムさんは同じく金属工芸職人で父の故キム・インテさんから技術を学んだという。
天馬塚金冠は複数ある新羅金冠で最もサイズが大きく装飾も多彩だという。高さ32.5センチ、直径20センチで国立慶州博物館に実物が保存されている。
天馬塚金冠について専門家は「新羅第22代智證王の金冠」と推定している。智證王当時の新羅は国の体制が整い、新羅という名称も智證王の時に定まったという。当時の悪習だった殉葬を廃し、牛を使って田畑を耕す作業も始まった。干山国(独島)などを征伐し領土も拡大した。
智證王は体格が大きかったと伝えられている。天馬塚金冠は1978年に国宝第188号に指定された。
慶州=ノ・インホ記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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