【ソウル聯合ニュース】韓国の安圭伯(アン・ギュベク)国防部長官と米国のヘグセス国防長官が4日にソウルで開いた定例安保協議(SCM)で合意した内容を盛り込んだ共同声明に「北朝鮮の核攻撃が金正恩(キム・ジョンウン)政権の終末を招く」という警告が含まれず、「在韓米軍の現在の戦力水準を維持する」という表現も削除されたことが、7日分かった。
複数の軍消息筋によると、今回の共同声明には昨年あった「北朝鮮のいか..
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【ソウル聯合ニュース】韓国の安圭伯(アン・ギュベク)国防部長官と米国のヘグセス国防長官が4日にソウルで開いた定例安保協議(SCM)で合意した内容を盛り込んだ共同声明に「北朝鮮の核攻撃が金正恩(キム・ジョンウン)政権の終末を招く」という警告が含まれず、「在韓米軍の現在の戦力水準を維持する」という表現も削除されたことが、7日分かった。
複数の軍消息筋によると、今回の共同声明には昨年あった「北朝鮮のいかなる核攻撃も容認せず、結局は金正恩政権の終末を招く」という文言が含まれていない。「金正恩政権の終末」という表現は尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権時代の2022年11月に発表された声明に初めて登場し、昨年まで維持された。
李在明(イ・ジェミョン)政権の発足後初めて発表される今回の声明では、北朝鮮の非核化やロシアとの軍事協力に関する言及はあるが、金正恩政権を直接批判する表現はなくなった。
朝鮮半島の緊張緩和に向けた李在明政権の対北朝鮮基調や、トランプ米大統領が金正恩国務委員長(朝鮮労働党総書記)との対面を望んでいる状況を考慮したとみられる。
一方、今回の声明には「在韓米軍が朝鮮半島での武力衝突を防止し、北東アジアの平和と安定を促進するための戦力と態勢を維持することを改めて確認する」という表現が盛り込まれるという。
韓米両国が在韓米軍の戦力維持に同意したという趣旨だが、20年を除いて毎年含まれていた「現在の(戦力と態勢を維持)」という単語が抜けており、在韓米軍の戦力や準備体制に影響がない範囲で構成や規模、役割などに変化があるのではないかとの見方が出ている。
ただ、韓国軍の関係者は「以前の声明と同じ趣旨とみている」と述べた。
また、今回の声明には「北朝鮮を含む全ての域内の脅威に備え、米国側の通常戦力抑止力を強化する」との内容が盛り込まれる見通しだ。
昨年の「北朝鮮の侵略に対する同盟の抑止と対応体制を強化し、朝鮮半島と地域全般の安定を引き続き促進させる」という文言の「北朝鮮の侵略」は「北朝鮮を含む全ての域内の脅威」に変わった。
在韓米軍の役割を北朝鮮の脅威への対応に限定しないという内容で、第2次トランプ政権の発足直後から提起されてきた在韓米軍の戦略的柔軟性が反映されたとみられる。
韓米両国は、首脳間の交渉結果を盛り込んだ「ジョイント・ファクトシート」(合同説明資料)を発表した後にSCMの共同声明を公開する予定だ。
聯合ニュース
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