釜山市で、意識不明となった10歳の女児が、12カ所の病院で受け入れを拒否されて心停止状態に陥ったことが分かった。女児は現在、大学病院で治療を受けている。
【写真】頭にナイフが刺さった状態で母親と病院を訪れた中国の3歳女児
釜山消防災難(災害)本部などが16日、明らかにした。それによると、15日午前10時1分、釜山市沙下区の小児青少年科医院で点滴を受けていた女児(10)が突然、意識が低下して呼吸困難..
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釜山市で、意識不明となった10歳の女児が、12カ所の病院で受け入れを拒否されて心停止状態に陥ったことが分かった。女児は現在、大学病院で治療を受けている。
【写真】頭にナイフが刺さった状態で母親と病院を訪れた中国の3歳女児
釜山消防災難(災害)本部などが16日、明らかにした。それによると、15日午前10時1分、釜山市沙下区の小児青少年科医院で点滴を受けていた女児(10)が突然、意識が低下して呼吸困難に陥った。女児は風邪の症状で受診し、治療を受けているところだったという。
医師は119番に通報して救急車を呼び、救急隊が午前10時12分に医院に到着した。救急隊は女児を搬送するために近隣の大学病院など12病院に連絡したが、全て受け入れを断られた。消防当局の関係者によると「小児科の専門医がいない」「小児用の病床が不足している」「応急処置後の専門対応が不可能」などという理由で受け入れを拒否されたという。
救急隊は13番目に連絡した総合病院で「受け入れ可能」と言われた。午前10時36分になっていた。救急隊はおよそ15キロ離れた総合病院まで女児を搬送したが、女児は到着直前に完全に意識を失い、心停止状態に陥った。
女児は応急処置を受けたが意識が回復せず、午前11時37分に近くの大学病院に再び搬送された。3次病院(大学病院やそれに準じる総合病院)に搬送されるまでに約1時間20分かかったのだ。女児は16日現在、集中治療室(ICU)で治療を受けているという。
釜山では今年10月にも同様の事案があった。ビルから転落した高校生が、1時間以上も受け入れ病院が見つからずに結局死亡したのだ。
李在明(イ・ジェミョン)大統領は16日、保健福祉部(省に相当)の業務報告で、救急患者と119救急隊が、受け入れ先が見つからずに延々と救急車で回らざるを得ない「救急病院たらい回し」問題の解決策を求めた。李大統領は「実際に今でも何時間もたらい回しにされて(患者が)亡くなっているではないか」として「これはどのように解決するつもりなのか。どんな対策があるのか」と鄭銀敬(チョン・ウンギョン)長官に質問した。
大韓応急医学会は同日、報道資料で「各病院が小児ICUの病床数から受け入れの可否を判断し、受け入れ可能かどうかを決めたとみられる」として「今回の問題は『救急病院たらい回し』とは異なる」と説明した。医療界の関係者は「病院から病院に転院する過程で生じた事案であり、たらい回しの問題とは異なるケースだ」と話した。
釜山=クォン・テワン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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