▲イラスト=UTOIMAGE
ドナルド・トランプ米大統領がガザ地区、ウクライナ侵攻、イラン紛争で外交的成果を収められていない中、11月の中間選挙を控えて出した切り札はなぜ、また北朝鮮だったのだろうか。トランプ大統領は既視感の強い金正恩(キム・ジョンウン)総書記との4回目の首脳会談の写真だけで、本当に選挙の勝利を期待できるのだろうか。
【写真】板門店の軍事境界線で対面したトランプ米大統領と金正恩朝鮮労働党委員長
2018年6月、..
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ドナルド・トランプ米大統領がガザ地区、ウクライナ侵攻、イラン紛争で外交的成果を収められていない中、11月の中間選挙を控えて出した切り札はなぜ、また北朝鮮だったのだろうか。トランプ大統領は既視感の強い金正恩(キム・ジョンウン)総書記との4回目の首脳会談の写真だけで、本当に選挙の勝利を期待できるのだろうか。
【写真】板門店の軍事境界線で対面したトランプ米大統領と金正恩朝鮮労働党委員長
2018年6月、トランプ大統領は米国の現職大統領として初めて金正恩総書記とシンガポールで会い、世界の注目を集めた。彼は当時、「北朝鮮の核の脅威はもうない」と言い、外交上の成果を大々的にPRした。しかし5カ月後の11月の中間選挙で、米共和党は下院議席の40議席以上を米民主党に明け渡し、敗北した。その年の秋の世論調査(KFF)によると、米国の有権者たちが最も重要だと考えた争点は医療(30%)、経済・雇用(21%)、銃規制・移民(15%)の順だった。外交(6%)は最下位だった。
トランプ大統領は「政治」を好まない。住宅価格・家賃・食料品・保険料・医療費のような国民生活関連懸案をめぐって与野党の議員たちと交渉する姿を見たことがほとんどない。その代わり、彼は「統治」を楽しむ。議会の立法とは関係なく、大統領の外交権限だけでロシアのプーチン大統領や中国の習近平国家主席と直接会い、派手なパフォーマンスを披露する。韓米造船協力(MASGA)のスピードが上がらないのも、予算の実権を持つ議会を無視し、いつも中途半端な大統領令ばかりを発表するからだ。
再選された歴代米大統領の中で最低水準の支持率(30%台前半)を記録しているトランプ大統領は、再び大統領権限だけを活用した外交の切り札で政治的な勝負に出た。だが、今回も方向性を間違えているようだ。今年7月の世論調査(PEW)で、米国の有権者たちは中間選挙で最も問いたい争点に経済(29%)を挙げた。外交政策は4%に過ぎない。8月初めの世論調査(マーケット大学ロースクール)でも、最も重要な争点としてインフレ・生活費(35%)、米経済全般(15%)を挙げた。経済に対する関心が半分だ。イラン紛争は10%にとどまった。
トランプ大統領が中間選挙の直前に金正恩総書記と会い、「北朝鮮はこれ以上、核兵器を作らないことにした」「米国本土を狙ったミサイルも撃たないことで合意した」と発表すれば、外交・安全保障のエリートたちにとってはニュースになるだろうが、激戦州のミシガンやペンシルベニアの浮動層の有権者が「おお、北朝鮮の核凍結! 今回は共和党に投票しなければ」と動く可能性は高くなさそうだ。有権者の立場からすれば、金正恩総書記よりも町のガソリンスタンドの価格表示板の方がはるかに身近だ。そしてガソリン代はイラン紛争以降、6カ月間で40%以上も高騰している。
トランプ大統領が金正恩総書記との握手の写真を前面に出してアピールしても、中間選挙で負けたら、彼は選挙結果とは関係なく、北朝鮮の核問題を自身の任期最後の業績として残そうとまい進するだろうか。それともガザ地区、ウクライナ侵攻、イラン紛争のように解決の糸口が見えない問題に興味をなくし、次のイベントを探すのだろうか。それよりは、トランプ大統領自身が懸念したように、当面は民主党の弾劾攻勢を阻むことが最大の懸案になるかもしれない。
ワシントン=朴国熙(パク・ククヒ)特派員
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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