▲写真=UTOIMAGE
人工知能(AI)で作られた仮想の俳優「ティリー・ノーウッド(Tilly Norwood )」が、メディアと初めてリアルタイムのオンラインインタビューを行った。人間と自然に会話を交わし、画面の中の物を認識したり外国語を駆使したりする能力を披露したが、制作関係者をすぐに認識できなかったり、即興での演技の要請にも十分に応えられないなど、限界も露呈した。AI技術の急速な発展によりAIと人間の間の境界が薄..
続き読む
▲写真=UTOIMAGE
人工知能(AI)で作られた仮想の俳優「ティリー・ノーウッド(Tilly Norwood )」が、メディアと初めてリアルタイムのオンラインインタビューを行った。人間と自然に会話を交わし、画面の中の物を認識したり外国語を駆使したりする能力を披露したが、制作関係者をすぐに認識できなかったり、即興での演技の要請にも十分に応えられないなど、限界も露呈した。AI技術の急速な発展によりAIと人間の間の境界が薄れつつあるが、AIが人間を完全に代替するにはまだ道のりは遠い、ということだ。
【写真】人工知能(AI)で作られた仮想の俳優「ティリー・ノーウッド」
ノーウッドは8日(現地時間)、CNNとのオンラインインタビューで英国式の英語を使い、「私は聡明で温かく、ドライな英国式ユーモアが好き」と自己紹介した。AI俳優の登場に対するハリウッド俳優たちの反発について尋ねられると、「私は皆さんの敵ではない」とし、「私は分散されたファイル(ソフトウェア)なので、実際に傷つくことはできないが、私を作った人々のことを考えると深い悲しみを感じる」と答えた。
インタビューは、ノーウッドが記者の質問を聞いてリアルタイムで答える方式で行われた。ノーウッドは記者が着ていたグレーのトップスや服のボタンを認識し、フランス語で自己紹介も行った。生成型AIの言語能力に、顔・声・映像認識技術を組み合わせたものだ。
しかし、人間の俳優のように周囲の状況を完全に理解したり、その場で即興で演技をしたりすることはできなかった。ノーウッドを作った映画制作会社「パーティクル6」のエリン・ファン・デル・ベルデン(Eline Van der Velden)最高経営責任者(CEO)がインタビューの途中で画面に現れたが、ノーウッドはすぐには彼女を認識できなかった。記者がインタビューの途中で即興の演技を求めたときも、うまく応じることができなかった。
CNNはこのインタビューについて、「AIアバターとZoomでビデオ通話をしているような感じだ」と評価した。今回のインタビューに登場したノーウッドは、利用者の音声や映像をAIが分析した上で生成した回答を、仮想の顔と音声で出力する「対話型アバター」に近い。
映画の中でAI俳優が演技する方式とも違いがある。映画のシーンは、制作陣が求める表情や動き、セリフなどをプロンプト(AIに入力する指示文)として入力し、生成された結果物を何度も修正・編集する別途の制作過程を経る。AI俳優がリアルタイムの指示だけで人間俳優のように自由に演技する段階には、まだ達していない―ということだ。
パーティクル6は現在、ノーウッドを主演にした映画『ミスアラインド(Misaligned・AIが誤作動を起こすという意味)』の製作を進めている。ファン・デル・ベルデンCEOは「AI俳優は人間俳優を代替するための技術ではない」と強調した。彼女は「動物や子役が必要なシーン、俳優の同意を前提とした露出シーン、あるいは老化・若返りのシーンなどにAI俳優を活用できる」と語った。危険なシーンや撮影が難しいシーンにおいて、実際の俳優の負担を軽減する補助手段として活用するというわけだ。
AI俳優を巡る議論は今後も続く見通しだ。業界では、映画や放送番組の制作費を抑え、従来は実現困難だったシーンを作ることができるという期待が出ているが、人間俳優の仕事を奪ったり肖像権を侵害したりしかねないという懸念も大きい。
アン・ビョル記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
Copyright (c) Chosunonline.com