内乱扇動の李石基元議員、懲役9年確定

内乱扇動の李石基元議員、懲役9年確定

 韓国大法院(最高裁に相当)は22日、解党が命じられた統一進歩党の李石基(イ・ソッキ)元国会議員に対し、二審判決と同じく、懲役9年、公民権停止7年を言い渡し、判決が確定した。内乱扇動罪、国家保安法違反については有罪とし、内乱陰謀罪については無罪と判断した。

 大法院は今回の事件を「暴力で社会主義を建設しようという明らかな事例だ」と判断。統一進歩党の解党を宣告した憲法裁に続き、大法院も有罪判決を下した結果、元統一進歩党勢力はさらに苦しい立場に追い込まれた。

 大法院は判決で「李被告らは秘密会合で、戦争が起きた際に北朝鮮に同調し、通信、石油、鉄道、ガスなどの国家基幹施設を攻撃し、武器を製造、奪取することなどを話し合った」とし、「戦時でなくても北朝鮮による挑発が続く状況で、会合出席者は内乱を扇動したと認められる」と指摘。さらに「李被告らの発言は憲法が定める政治的基本組織を不法に破壊するものであり、『国権紊乱(びんらん)』が目的だと認められる」とした。

 しかし、大法院は李被告が組織した革命組織RO(Revolutionary Organization)について、「疑わしいが実体を証明する証拠が不足している」と判断した。このため「会合出席者がその場で討論したレベルを超え、内乱を実行したと見なすのは難しい」とし、内乱陰謀罪については無罪を言い渡した。

 大法院は李被告が北朝鮮の活動を称賛する「利敵表現物」を所持するなどして、国家保安法に違反したとされた点については、控訴審と同様に有罪とした。また、李被告と共に起訴された元統一進歩党の幹部党員であるイ・サンホ、ホン・スンソク、ハン・ドングン、チョ・ヤンウォン、キム・ホンヨル、キム・グンレの各被告にも控訴審判決に沿って、懲役3-5年の実刑と公民権停止2-5年の判決が下された。

 今回の判決確定で、2013年9月に逮捕された李被告は2022年まで服役することになり、出所後も公民権停止で選挙権と被選挙権が制限される。

 一審では内乱陰謀罪を含む起訴事実全てについて有罪と判断され、李被告には懲役12年、公民権停止10年の判決が下されていた。二審では内乱陰謀罪を無罪、内乱扇動罪などを有罪とし、懲役9年、公民権停止7年を言い渡していた。

姜訓(カン・フン)記者
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