【コラム】「ニューライト」と「正義に満ちた保守」

 政治勢力内部で路線対立を引き起こす集団は、誰であっても自らの新たな路線や知的・道徳的な優位性を強調しようとする。10年にわたって進歩派政権が続いていたころ、保守派の新たな勢力を自任してきた「ニューライト」も、それまでの保守派を「オールドライト」と定義することにより、保守派内部の緊張や摩擦を引き起こした。ニューライトは「オールドライト内部に残っている権威主義や不正腐敗の一掃を目指す」と主張したのに対し、それまでの保守派は「貧困の泥沼にはまっていた祖国を、北朝鮮の脅威から守り、経済大国に育て上げた人たちに対する侮辱だ」と反発した。

 「正義に満ちた保守」は、これまでの保守派の本拠地出身で主流の経済学者が反旗を翻したという点で、進歩派から転向した社会運動家たちが主導したニューライトよりも衝撃が大きい。また、ニューライトが登場した当時は保守派が政権を取り戻すべき立場だったのに対し、今は政権を守るべき立場だという違いもある。それだけに、劇的な効果を期待することもできるが、逆に自己破壊的な結果を招く恐れもある。「正義に満ちた保守」に拍手喝采(かっさい)を送る人たちの多くが「飼いウサギ」ではなく「野ウサギ」だという点も論議を複雑化させている。

 大型選挙を控える中、路線対立は避けられないが、10年前の未熟な行動を繰り返す必要はない。当時、保守派が政権を奪還する理念を与えたのは、自己否定ではなく、保守派の歴史(建国と近代化)を土台に進歩(民主化)をひっくるめることで、保守派の将来ビジョンを示した「先進化論」だったという事実を忘れてはならない。

李先敏(イ・ソンミン)世論読者部長
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