ソウル市鍾路区で10年以上、下水溝と便器の汚水管の修理を行ってきたパク・サンジョンさん(55)は「便器が詰まったから来てほしいという場合、原因の99%は異物を流したためだ。ボールペン、ストッキング、生理用ナプキン、ウエットティッシュ、たばこの吸い殻などがそうで、おもちゃのブロック、クレジットカードや財布、携帯電話が出てくることもある」と話す。パクさんは「異物のせいで便器が詰まっているのにほとんどの人はトイレットペーパーのせいで詰まったと考える」と説明する。浄化槽関連の研究を行ってきた光云大学水質環境研究室長のイ・ジャンフン教授も「トイレットペーパーのせいで便器が詰まるというのは絶対にあり得ない」と断言する。
使用済みのトイレットペーパーを便器に捨てれば、別途に集めて処理するよりもコストが安く、環境保全にも役に立つ。2014年12月から「ごみ箱のないトイレ」を段階的に取り入れ始めたソウル都市鉄道公社は、トイレットペーパー入りのごみ箱を集めて回収するコストが下がっただけでなく、従業員たちの職業満足度も高まった、と明らかにした。ユハンキンバリー側は「トイレットペーパーは水に浸しておけばすぐにかびが生えて自然に腐る。自然の状態そのままなので環境汚染そのものがない」と話した。