「病院は家から5分」 日本の高齢者は30%・韓国は6%

「病院は家から5分」 日本の高齢者は30%・韓国は6%

 千葉県柏市のJR柏駅から10分ほど歩くと、「豊四季台」という住宅団地に着く。ここでは、お年寄りたちがあちこちでタイヤの付いた歩行補助機具を利用し、つえを突いて歩く姿を見掛ける。団地の真ん中には病院や大手スーパーマーケットのようなサービス施設が配置されている。大手スーパーに入ると店員も顧客もほとんどがお年寄りだった。カートに魚を乗せて棚に陳列していた店員のカワゴエさん(85)は「1週間に3回、5時間ずつ働くのが生活の活力要素となっている。仕事自体が運動になって、お客さんとして来店した友人に会うのも楽しい」と笑みを浮かべる。

 日本は、2012年から高齢化時代の新たな都市モデルとして「医職住の近隣化プロジェクト」を掲げ、現在全国4都市で実験的に実施している。これは、医療やお年寄りのための福祉施設、マンションなどの共同住宅、お年寄りのための職場などを1カ所に集中して配置することをいう。特に医療や福祉施設をお年寄りたちが手軽に利用できるように都市機能を再編するのがメインとなる。豊四季台団地はその一つだ。

 一方、韓国はいまだに越えるべき壁が多い。今年から65歳以上の人口が全人口の14%を超え、高齢化社会(7%以上)から「高齢社会」に突入しようとしているにもかかわらず、こうした都市計画に対する政府レベルの試み自体が存在していない。

■働き口と病院は5分以内

 豊四季台団地を他の言葉で表現するならば「お年寄りのための国」と言えるだろう。1964年当初、32万6000平方メートルの敷地に103棟4666世帯が入居する団地として建設され、今では衣・職・住の近隣化プロジェクトに合わせ、再開発が進められている。再開発が完了した1432世帯に占めるお年寄りの割合は41.4%だ。柏市全体に占めるお年寄りの割合(20%)の2倍以上となる。

チャン・サンジン記者
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