【コラム】女だからと大目に見られるほどの能力もない康京和氏

 ただ問題になるのはその能力だ。野党議員らが「THAAD(米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル」)がなければ、北朝鮮のミサイル攻撃に対する備えはどうするのか」と質問すると、康氏は完全に黙り込んでしまった。康氏を擁護したい与党所属の委員長が優しい口調で答弁を促したが、それでも何も語れなかった。康氏は「聴聞会の準備には1週間しかなかった。個人的な問題への対応にほとんどの時間が割かれ、影響で懸案については細かくチェックする時間がなかった」と弁解し、最後は「広い心で理解してほしい」などと述べた。しかし韓国が直面する外交・安全保障の現状は、康氏の言い訳を聞いてやれるほど余裕のあるものではない。結局この聴聞会によって野党3党は全て康氏の外交部長官就任について反対に回った。中道系「国民の党」に至ってはその理由として「道徳的な問題に目をつむれるほどの高い能力を見いだせなかった」と非常に厳しい評価を下した。

 女性であることを理由に外交部長官になれないわけではない。しかし女性という理由で能力のなさに目をつむるわけにもいかない。女性が何かに失敗した場合、その個人の失敗ではなく女性そのものに問題があると見なされがちだ。「これだから女子供には大きな仕事を任せられない」といった言葉がまた出そうで怖い。

政治部=金真明(キム・ジンミョン)記者
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