韓国の場合、政治家やその周辺の人々のファッションはよく攻撃材料になる。ライバル政党の候補者の夫人がどのブランド時計をしているとか、孫がどのブランドの服を着ているとか指摘するのが攻撃ポイントになる。大衆が反応するからだ。
先日、大統領府がソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)「フェイスブック」に文在寅(ムン・ジェイン)大統領夫人・金正淑(キム・ジョンスク)さんのファッションに関する写真を複数枚掲載した。「(金正淑夫人は)10年前の服をよく着る」「古い靴は修理した」などの説明も付けられている。SNSなどで金正淑夫人が高価な衣類を購入しているという疑惑が飛び交っているのを受けて、説明したものだ。元アナウンサーのチョン・ミホンさんが今月1日、フェイスブックに「国民の税金で高い服を着る時間があるなら、運動でもしてちょっとやせたら」と皮肉ったこととも関連があるようだ。大統領夫人が良い服を着ることもあるだろう。そうしなければならない時もある。国際的な場では国の格や国民の誇りを高めることができる。その一方で、時には地味で実用的な服を着て質素さの模範を示すこともある。私たち韓国人もこれからは、こうしたレベルの攻防から抜け出せればと思う。