ゲーム中毒で入院中の19歳高校生、病室に放火しネットカフェへ /大邱

 「ゲーム中毒」で閉鎖病棟に入院していた男子高校生が火をつけて脱出し、警察に捕まった。

 大邱西部警察署は男子高校生(19)を現住建造物放火の疑いで緊急逮捕したと8日、発表した。この高校生は7日午後4時20分ごろ、入院していた大邱医療院新館6階閉鎖病棟で、病室のベッドにあった枕にライターで火をつけた容疑が持たれている。人命被害はなかったが、高校生が入院していた同病棟の患者ら約50人が避難する騒ぎとなった。

 警察によると、高校生は火災警報が鳴ってスプリンクラーが作動、ドアが開くと、患者衣のままタクシーに乗って大邱市東区の自宅に戻ったとのことだ。私服に着替えた高校生は近所のネットカフェでゲームをしていたが、捜索していた警察官によって事件発生から1時間後に身柄を確保された。高校生は4日からゲーム中毒などで大邱医療院に入院しており、その前にも同じ症状で数回入院していたことが警察の捜査の結果、分かった。

 このように、ゲーム中毒がさまざまな犯罪につながるケースが相次いでいる。2014年、50代の男がゲーム中に接続できなくなったことから、ガソリンを持ってゲーム会社に行き、放火しようとして逮捕された。15年4月には高校を中退した17歳の少年が自宅で姉を数回刺した容疑(殺人未遂)で拘束された。少年はゲーム中毒の症状が見られ、犯行直前に腕や脚などを凶器で刺すというゲーム映像を見ていたことが分かった。

 ゲーム中毒になってネグレクト(育児放棄)に至るケースもある。12年にゲーム中毒になってネットカフェのトイレで出産、新生児をビニール袋に入れて花壇に捨てた20代の未婚の女が捕まった。この女は、子どもを捨てた後もネットカフェを巡っていた。昨年4月に1歳の息子に暴力を振るって死亡させた夫婦は、長いと一日12時間ネットカフェでゲームをしていたという。京畿大学のイ・スジョン教授(犯罪心理学)は「『ゲーム中毒』は麻薬やギャンブルの依存症に似ている。ゲームの中毒性が強まり、快楽を得るために犯罪に走ることもあるので、社会的にも深刻だ」と話している。

大邱=朴圓秀(パク・ウォンス)記者 , ユ・ジハン記者
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
あわせて読みたい