■機内食供給企業の変更は投資誘致のため?
アシアナ航空が機内食供給企業を変更したことをめぐり、さまざまな雑音も聞こえてきた。それまで機内食を供給していたLSGは売り上げの70%がアシアナ航空の分だったため、契約解除は事実上の倒産宣告と同じだった。契約を延長できないことが決まると、LSGは昨年4月、「アシアナ航空が契約延長条件として1500億-2000億ウォン(約150億-200億円)の投資を求めてきたが、それを断ると契約を打ち切った」と公正取引委員会に申告した。ちょうどその直前の昨年3月にGGKの親企業である海南グループは、アシアナ航空の持ち株会社である錦湖ホールディングスに1600億ウォン(約160億円)を投資していた。そのため錦湖アシアナグループが投資誘致のために、肝いり事業である機内食の業者を変更したとの主張も飛び出した。
これについてアシアナ航空は「LSGが、15年間要求してきた原価公開に応じなかった上、機内食の品質にも問題があったため、変更を決めた」として「むしろLSGが契約延長の条件として投資を提案してきた」と反論した。公正取引委員会はLSG側の申告に基づき、3度にわたり現状調査を実施したが、まだ最終的な結論は下していない。海南グループによる錦湖ホールディングスへの投資についても、アシアナ航空は「両グループが事業提携を通じて相乗効果を生むためのものであり、機内食業者の選定とは何ら関係がない」と説明した。