鉄道公社の負債は15年時点の13兆4502億ウォンから昨年には15兆5532億ウォンへと2兆ウォン以上増えた。16年の2265億ウォンの赤字に続き、17年には赤字が8555億ウォンへと急増した。一方、職員の定員は15年の2万7981人から今年6月末には3万2267人へと4286人(約15%)増えた。今年も昨年より1段階高い18年の経営評価等級(B等級)に基づき、成果給を支給する見通しだ。文在寅(ムン・ジェイン)大統領の選対出身で、昨年2月に鉄道公社社長に就任から10カ月後、江陵線KTX脱線事故で引責辞任した呉泳食(オ・ヨンシク)元社長も数千万ウォンの成果給を受け取るとみられる。
他の公共機関も事情に大差はない。放漫な経営や会計を監視するシステムが作動しないままだ。339ある公共機関のうち、監査院の監査対象は23にすぎない。韓国電力公社など一部の政府系企業は上場しているが、金融監督院の監理を受けない。公共機関の大半が会計処理の「死角地帯」に置かれていることになる。大手会計事務所幹部は「公共機関の会計監査は監視の目が少なく、会計法人が安易に考えているのは事実だ」と話した。
公共機関の業績を水増しして、成果給を大盤振る舞いしたり、故意に業績を過小計上して脱税したり、政府の予算配分を多く受け取ったりするケースもある。これも全て国民が被害を受ける。
これに先立ち、韓国農漁村公社は経営実績評価で高評価を得るため、14-15年に総額9637億ウォン規模の国策事業の工事が終了していないにもかかわらず、完成したかのように処理し、総理室に摘発された。
韓国産業銀行は11年の営業利益を最大2443億ウォン水増しし、行員に成果給を上積み支給したことが監査院の監査で指摘された。