「韓国の運転免許試験は簡単」…中国人の受験者増加で外国人は90日以上滞在が条件に

 今後は外国人が韓国で運転免許を取得する場合、滞在日数が90日以上の場合に制限される見通しだ。中国人などが韓国で簡単に免許を取得しようとして、受験目的で「遠征」してくるのを防ぐための措置だ。

 韓国警察庁によると、90日以上国内に滞在するために法的に「外国人登録」を行った外国人だけ運転免許の発給を受けられるようにする道路交通法改正案が国会本会議での処理を控えている。警察庁関係者は「与野党の争点法案ではないため、近く処理されると期待している」と話した。

 韓国は中国人による「遠征免許試験先」として人気がある。警察庁によると、今年1-11月に韓国で運転免許を取得した短期滞在(90日以内)の外国人は5997人だ。大半は中国人(5389人、90.2%)だった。THAAD問題の影響で2018年は4675人に減少したが、今年は再び5000人を超えた。

 中国人が遠征免許試験を受ける理由は、中国よりも免許取得が容易だからだ。中国で運転免許を取るためには、63時間の義務教育を受けなければならないが、韓国では13時間で十分だ。試験不合格後に再試験を受けるには、中国では10日間待たなければならないが、韓国では3日待てばよい。中国国内で筆記試験に合格すれば、海外で取得した運転免許を中国の免許に書き換えることが可能だ。現在では「済州島5日滞在運転免許教習・免許取得」などをうたった観光商品まで誕生している。

 問題は韓国で免許を取得して帰った中国人が中国国内だけでなく、第三国で交通事故を起こすケースが増えている点だ。このため、韓国の運転免許証の国際的な信頼度が低下しかねない。2014年には中国政府が韓国政府に対し、短期滞在で免許を取得する中国人に制限を加えてほしいと要請した経緯があるという。

チェ・アリ記者
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