被ばく(人体が放射線にさらされること)を半減させたX線発生装置が韓国で開発された。 X線は医療分野や産業で多く使われているが、放射線で被ばくする危険がある。韓国電子通信研究院(ETRI)は15日、「これまで7社に技術移転をしたほか、歯科用X線検査装置も製作されているなど、商用化にも成功した」と明らかにした。
X線は高いエネルギーを持つ電子を金属と衝突させると発生する。これまでのX線装置は電球にも使われるフィラメントにセ氏2000度の高い熱を加える方法を使っていた。フィラメントから出た電子が金属と衝突してX線が出る。しかし、温度はすぐに上がったり下がったりしないため、被ばくを正確に制御するのは難しかった。検査時間以外も放射線にさらされる可能性があるからだ。ETRIは電気を利用して放射線を制御する方法を考案した。カーボンナノチューブという素材に必要な瞬間だけ電気をかけてX線を放出するという原理だ。同研究院は「電気信号方式で電子が放出される程度を直接制御するため、被ばくレベルを従来比の50%に下げることができる」と説明した。