制裁違反話し合う韓米作業部会に韓国高官「それを作ったことが最大の敗着」

 ビーガン副長官と李度勲本部長は昨年5月までの3回にわたり、韓米の北朝鮮核問題首席代表協議をする際にワーキング・グループ会議も共に主宰し、韓国外交部もプレスリリースを通じてその事実を公表してきた。ところが、昨年2月にベトナムのハノイで行われた2回目の米朝首脳会談が決裂、北朝鮮が南北対話を一切拒否してから確執が始まった。北朝鮮宣伝メディア「我が民族同士」は昨年5月に韓米ワーキング・グループ会議が開かれると、「外部勢力に依存して北南関係問題・民族問題を解決しようという愚かな行為がなくなっていない」と非難した。それ以降、韓米首席代表間のワーキング・グループ会議は有名無実化している。だが、韓国政府関係者は「昨年12月まで韓米実務担当省庁間のワーキング・グループ会議は開かれている。外部に知らせるプレスリリースを逐一出さなかっただけだ」と話している。

 それにもかかわらず、韓米ワーキング・グループで南北協力事業の制裁違反有無を議論することについて、青瓦台などの反感はより強まっていったという。文正仁(ムン・ジョンイン)大統領統一・外交・安保特別補佐官は昨年9月、「北が私たちを信じていなから、まったく会話にならない状況だ。昨年作った韓米ワーキング・グループは南北が推進することを米国に告げ口し、事実上米国で承認を受けることなので、北朝鮮は理解できない」と語った。韓国政府当局者も先日、私的な場で、「ワーキング・グループがあるから何もできない」と言った。「青瓦台が考える最大の敗着はワーキング・グループを作ったことだ」という声さえ上がっている。

 しかし、韓国政府が一方的に突っ走ることを懸念している米国は「スピードの出し過ぎを食い止める装置」にあたるワーキング・グループの存続を強く要求しているとのことだ。

金真明(キム・ジンミョン)記者
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