「朝鮮総督」「日本巡査」非難に疲れたか…ハリス駐韓米国大使に11月辞任説

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米大使館、辞任説を否定せず…「トランプ大統領の意向に従って職務を遂行」

 ハリー・ハリス駐韓米国大使(写真)が、韓米対立や自身に対する人身攻撃などに挫折感を抱き、今年11月の米国大統領選挙後に辞任することを望んでいるという。ロイター通信が9日、匿名の消息筋5人の話を引用して報じた。

 ロイター通信と接触したある消息筋は「(ハリス大使は)トランプ大統領が再選に成功しても、韓国でもっと仕事をするより11月までしかとどまらないことを望んでいる」と伝えた。ハリス大使は2018年7月7日に韓国へ赴任した。今年11月までとどまるとするとおよそ2年4カ月になり、通常は3年程度となる任期には届かない。

 今年の初め、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が「北朝鮮個別観光」を通して南北関係を解きほぐそうとする構想を発表すると、ハリス大使は「韓米ワーキンググループで議論すべき」とブレーキをかけた。韓国与党サイドは「内政干渉」だとして憤然となり、ハリス大使に十字砲火を浴びせた。「朝鮮総督」「口ひげが日本巡査みたい」という人身攻撃も続いた。外見を取り上げて、ハリス大使が日系米国人であることを浮き彫りにしたのだ。当時、米国CNNテレビは「米国であれば人種差別と見なされるだろう」と報じた。

 これに先立ちハリス大使は昨年8月、韓国政府の韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)破棄決定に米国政府当局者が露骨に反発すると、韓国外交部(省に相当)に事実上招致されて抗議を受けたこともあった。昨年10月には親北団体のメンバーがソウル市中区貞洞の米大使公邸に乱入し、1時間以上も反米デモを繰り広げた。

 辞任説について在韓米国大使館の報道官は「ハリス大使は大統領の意向に従って職務を遂行しており、米国のため引き続き積極的に奉仕しようと考えている」という見解を表明した。この見解を巡り外交消息筋は「大使職遂行が大統領の意向に基づくものであることを浮き彫りにした点が目に留まる」として「辞任説を否定しなかったとみるべき」と語った。

 ただし、報道官は「『韓国政府当局者はもちろん、立派な韓国国民および独立性を保障されたメディアと積極的にコミュニケーションを取ることで韓米同盟強化の一助となりたい』という大使の意思に変わりはないことをお伝えいたします」とも説明した。

金真明(キム・ジンミョン)記者
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