北朝鮮に抑留され死亡した米国人大学生のワームビアさんもユダヤ人だ。彼の両親は米国内の銀行に凍結されていた北朝鮮関連資金2379万ドル(約25億4600万円)を突き止めたという。息子の残酷な死に対する賠償金になるかもしれない。ユダヤ人の母親は「北朝鮮は(抑留する)子を間違って選んだ。死ぬまでに北朝鮮政権を崩壊させるだろう」と語った。米政界とユダヤ人ネットワークを総動員し、海外に隠されている北朝鮮の資産を追跡しているという。北朝鮮がベルリン大使館の敷地で運営していたホステルについても、ドイツで訴訟を起こして中断させた。「北朝鮮は完全に引っ掛かった」との見方も相次いでいる。
裕福なワームビアさんの両親が金に目がくらんだとは考えられない。家族にとって最も大切なものを暴力で奪っておきながら、謝罪の一言もない無道な集団に対する怒りであり、闘争ということだ。われわれは果たしてどうだろうか。
アン・ヨンヒョン論説委員