【独自】太白の少女像はなぜぼろの布団を被っているのか

「著作権法違反なので廃棄せよ」
正義連の理事を務める作家のキム・ウンソン氏、太白の少女像制作者に連絡
光州・羅州の作家らも抗議メール受信
キム夫妻、メディアのインタビューでは「ほかの少女像建立に驚き感謝」
少なくとも95体制作、売上は推定31億ウォン

 作品は2月に完成した。新型コロナの感染拡大によって延期された除幕式(5月23日)の5日前の5月18日、チャン氏に一通の携帯メールが届いた。キム・ウンソン、キム・ソギョン夫妻側が送ってきたものだった。メールには、太白の少女像が「著作権法違反」だとの内容が書かれていた。実際に太白の少女像とキム夫妻の少女像はヘアスタイルや座っている姿、膝に置かれた手など、全体的な雰囲気が似ている。キム夫妻は携帯メールに続き「あなた(チャン氏)の行為は犯罪行為」という内容証明を送付してきた上、電話で太白の少女像の廃棄処分を求めてきた。チャン氏は「法的対応を準備中」だと話した。

 このような事実はこれまで知られていなかったが、全国各地で発生していたことが確認された。光州市西区の少女像を制作した作家のコ・グンホ氏も2017年8月、除幕式を前にキム氏から「著作権侵害」と抗議の電話を受けた。コ氏は「光州市の南区、東区、北区、光山区などの少女像を制作した作家5人が抗議の電話を受けた」と話した。コ氏は「『チョゴリ(韓服の上衣)とおかっぱ頭は当時の典型的な少女の姿ではないのか』と反発したところ、それ以上は連絡してこなかった」と語った。全羅南道羅州市の少女像を制作した作家のイム・ジョンイム氏も16年、キム氏の抗議を受けた後、自身が制作した少女像の肩のハトを「翼」に、ヘアスタイルもおかっぱではなく長髪を結んだスタイルに変えた。

 キム夫妻のこのような振る舞いは、これまで同夫妻がメディアのインタビューなどで明らかにした公式の立場とは相反するものだ。キム夫妻は17年3月、メディアとのインタビューで、少女像があちこちに建立されていることをめぐり「驚き、感謝する」と述べていた。作家たちは「少女像の意味とキム夫妻の過去のインタビューを考えると、抗議の電話は意外だった」と話した。

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  • ▲5月20日、江原道太白市のチャン・ユンシル作家夫妻が制作した「太白平和の少女像」が足の一部を残してぼろ布で覆われている。/写真=聯合ニュース

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