「良い警官・金正恩、悪い警官・金与正」の脚本通りに動く

金正恩委員長、破たん防ぎ存在感アピール…金与正副部長は悪役でナンバー2の地位固め

 金正恩委員長が同日、軍事計画を保留したのは、韓国政府に対する融和メッセージというよりも、今後米国に制裁解除を要求するための余地を残すためと分析されている。金正恩委員長は首脳外交で米国と中国の相手をし、対南関連分野は金与正副部長が引き受けている可能性もある。韓国の青瓦台と与党が金正恩委員長の保留の決定に対して大々的に歓迎するメッセージを出していないことも、北朝鮮の「韓国無視」戦略が固定化してしまうのではないかという懸念のためだ。

 金与正副部長は今回の過程で、金正恩委員長の後継者、ナンバー2として確実に基盤を固めているという見方もある。金与正副部長が今月4日に談話を出すと、北の統一戦線部と軍総参謀部は同氏の談話を履行しようと一糸乱れず動いた。韓国国防部の鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)長官は22日、国会で金与正副部長について「実質的ナンバー2の役割をしている。悪役を担っている」と述べた。金正恩委員長の指示を履行して代理をする中で政治的基盤を固めたということだ。北朝鮮に詳しい消息筋は「北朝鮮はトップの地位を絶対化するため、それに次ぐナンバー2を立ててきた。(兄妹の父)金正日(キム・ジョンイル)総書記の登場後、(兄妹の祖父)金日成(キム・イルソン)主席は神の仲間入りを果たした」と述べた。

鄭佑相(チョン・ウサン)記者
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