【萬物相】安倍の墜落

 安倍首相は国内での人気が高いときは周辺国、特に韓国での人気が最悪だった。昨年の外国指導者の好感度調査では金正恩(キム・ジョンウン)氏でさえ9%だったが、安倍首相は3%だった。一言で「極嫌」だった。安倍首相が国内で政治的な危機に追い込まれたときに「韓国攻撃」を露骨に行った結果だ。彼は自らが主催した大阪G20(20カ国・地域)首脳会議で韓国との首脳会談だけはやらず、韓国に対して「最も重要な隣国」という表現も削除した。貿易を外交報復の手段として活用し、韓国政府関係者と会うときは自分よりも低いソファに座らせる偏狭な態度を示すこともあった。

 文在寅(ムン・ジェイン)政権が今のように思う存分「竹やり歌(竹やりを持って日本軍に反乱を起こし玉砕した故事を歌う)」を歌い、「土着倭寇(国内の親日派)フレーム」を振り回せるのは、完全に安倍首相の「おかげ」だ。「敵対的共生」のこの上ないパートナーと言うべきか。多くの専門家が「『文在寅-安倍首相』の組み合せでは両国関係の改善は不可能」と展望してきた。どちらも国内政治に相手国を利用するからだ。安倍首相の退場が韓日関係をどこに導くか気になるところだ。

イム・ミンヒョク論説委員

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