大法院長はうそをつき、判事は与党に弾劾された

司法府、恥辱の日

大法院長はうそをつき、判事は与党に弾劾された

 金命洙(キム・ミョンス)大法院長は過去に自分が行った林成根(イム・ソングン)釜山高裁部長判事への「弾劾発言」を否定していたが、翌日にはうそだったことが判明した。金大法院長は4日、「申し訳ない」と謝罪したが、現職大法院長のうそで司法府に対する信頼が崩れたとする批判が相次いだ。

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 昨年5月に林部長判事が辞表を出すと、金大法院長は「辞表を受理すれば、(林部長判事の)弾劾はできないではないか」と突き返した--。本紙が3日にそう報じると、金大法院長は「そんなことは言っていない」という大法院名義の公式答弁書を国会に送った。

 しかし、金大法院長の答弁は4日、林部長判事が金大法院長との当時の会話内容が書かれた記録と音声ファイルを公開したことでうそと判明した。法曹界関係者は「真実を判断する裁判所のトップが大法院の公務員に指示し、虚偽の答弁書を国会に送り、メディアにもうそを言った。虚偽の公文書作成は不法であり、『うそつき大法院長』という汚名は免れない」と指摘した。

 対話記録によると、金大法院長は当時、「はっきり言えば、今(与党が)弾劾をしようとあんなに気勢を上げているが、私が辞表を受理したということになれば、国会で話を聞いてどうするんだ。きょうこのまま(辞表を)受理してしまえば、(与党が)弾劾の話をできないじゃないか」と発言していた。

 こうした中、林部長判事の弾劾訴追案が同日、国会で可決された。判事の弾劾案が国会を通過したのは憲政史上初だ。林部長判事が産経新聞の加藤達也元ソウル支局長の「セウォル号空白の7時間」に関するコラムに関する名誉毀損事件の裁判に介入し、憲法と法律に違反したというのが弾劾理由だが、林部長判事は既に昨年2月の一審で無罪判決を受けている。弾劾案は本会議の無記名投票で賛成179、反対102、棄権3、無効4で可決された。

 今回の事案は憲法裁判所に委ねられたが、大法院長の「弾劾発言」とうそを巡る波紋は続いた。ある元憲法裁判官は「司法の独立の価値を破壊した発言だ。弾劾事由(になる)」と述べた。金大法院長は同日の声明で、「録音資料と同じ内容を話したと記憶している。申し訳ない」と述べた。

チョ・ベッコン記者 , パク・サンギ記者 , アン・ジュンヨン記者 , チュ・ヒヨン記者
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