火災相次ぐ現代自動車EV、バッテリー全量交換へ

リコールという勝負の一手で悪材料を克服

 第二はバッテリー充電率の問題だ。現代自はコナの走行距離を長くするためバッテリー充電率を97%に設定しているが、これはバッテリーの限界値に近いため火災が発生する可能性が高くなったというシナリオだ。これに対して現代自は「100%充電しても問題があってはならないのが正常だ」と反論しているという。

 第3番目はバッテリーパッキン不良の可能性だ。バッテリーパックで衝撃などによるクラック(ひび)が発生し、湿気が高くなったという推定だ。これらの火災原因によって責任の所在が変わってくるため、現代自とLGの主張は激しく対立している。火災原因やリコールの範囲などによっては、どちらか一方が対外的なブランドイメージの失墜あるいは巨額の賠償という負担を負わねばならなくなるからだ。

 国土交通部は先月大邱で発生したコナの火災について、今月中に火災の原因とともに第2次リコール計画を発表する予定だ。

 国土交通部に提出する「自発的リコール計画」の準備作業を行っている現代自は、特定の期間に製造されたコナのバッテリーを全て交換する方針だという。昨年の第1次リコール当時、対象となっていた国内外7万7000台以上(2017年9月-今年3月製造分)を含め、同じバッテリーが使用されているアイオニック1万台以上と電気バスのエレクシティー数百台もリコールの対象に含むか検討中だ。今月23日には次世代EV「アイオニック5」の公開イベントが予定されているため、それに先立ちコナの火災問題を果敢に克服していくということだ。

 これに対してLGはまず韓国国内で販売された2万6000台以上についてはリコールに応じる方針だという。ただし火災原因については「複数の要因」と主張している。一方で今回のリコールについては全世界のバッテリー供給不足が影響し、完了までに1-2年はかかるとの見方も出ている。

■世界電気自動車販売台数1位はテスラ、現代6位、日産は?

柳井(リュ・ジョン)記者
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