韓東勲検事長、柳時敏氏に5億ウォンの損害賠償請求

韓東勲検事長、柳時敏氏に5億ウォンの損害賠償請求

 韓東勲(ハン・ドンフン)検事長(法務研修院研究委員)は9日、「不法査察」というフェイクニュースを広めた柳時敏(ユ・シミン)盧武鉉(ノ・ムヒョン)財団理事長を相手取り、5億ウォン(約4780万円)の損害賠償を求める訴えをソウル中央地裁に起こしたことを明らかにした。

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 韓検事長は声明を通じ、「約1年半にわたり、悪意的なフェイクニュースを広めたことに対する損害賠償を求める趣旨だ。長期間だまされた多くの国民も被害者であり、再発防止のために法的措置は避けられない」と主張した。

 柳理事長は2019年12月、ユーチューブのチャンネル「アルリルレオ」に出演し、「検察が(19年11-12月に)盧武鉉財団のメーンバンクの口座を調べたことを確認した。私の個人口座も調べたと推定している」と主張した。また、昨年7月にはラジオ番組で、「韓東勲検事がいた(大検察庁)反腐敗強力部が調べた可能性が高い」と述べ、韓氏を名指しした。これについて、韓検事長は重ねて公式に否定したが、柳理事長は放送インタビューなどで同様の主張を繰り返した。しかし、柳理事長は捜査機関が口座を閲覧した場合、金融機関が当事者に送付する通知を法定期限(最長1年)が過ぎても受け取っていない。結局今年1月、「疑惑は事実ではなかったと判断する」と述べ、遅ればせながら謝罪した。

 韓検事長は「柳理事長によって、公的権限を私的な報復のために使用した公職者として不当に烙印(らくいん)を押された」とした上で、「柳理事長が一人でフェイクニュースを創作したのか、過去の自分に対するKBSの虚偽報道のように、誰かが柳理事長の影響力を利用するために虚偽の情報を提供したのか、柳理事長が長期間具体的かつ確信に満ちたうそを続けた経緯について、本人が自ら明らかにすべきだ」と迫った。韓検事長は自身とチャンネルA記者による「検察・メディア癒着」の誤報を流したKBS記者に対しても、昨年5月に5億ウォンの損害賠償を求める訴えを起こしている。

 柳理事長はこの問題で昨年8月、市民団体「法治主義を正す行動連帯」から名誉毀損、公務上の機密漏えいの疑いで刑事告発を受けている。事件はソウル西部地検刑事1部が捜査している。韓検事長は「被害者としての立場を盛り込んだ書面を検察に提出する」と述べた。

金垠廷(キム・ウンジョン)記者
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