プロゴルファーのタイガー・ウッズ(46・米国)が今年2月に起こした交通事故はスピードの出し過ぎが原因で、事故当時、ウッズがブレーキではなく、アクセルペダルを踏んでいたと警察が公式発表した。
6週間にわたり事故を捜査してきたロサンゼルス警察は8日、記者会見を開き、事故車のブラックボックスを分析した結果、ウッズが制限時速72キロの道路を135-140キロで走行し、カーブを曲がりきれなかったと指摘した。ウッズが一人で運転していた現代自動車のスポーツタイプ多目的車(SUV)「ジェネシスGV80」は、カリフォルニア州内の道路の下りカーブで中央分離帯と反対方向の2車線を貫き、樹木に衝突して道路を外れ横転した。木と衝突した際の速度は時速120キロだったという。
警察はウッズが中央分離帯を超え、とっさにブレーキではなくアクセルペダルを踏んだと推定している。衝突時にブレーキを踏んだ記録はブラックボックスに残されていなかった。警察は事故当時も事情聴取時もウッズにアルコール臭や薬物使用の痕跡はなく、ウッズを起訴する計画もないと説明した。
警察の発表を受け、ウッズはツイッターに「事故現場に自分を救助し、救急に電話をかけてくれた『善きサマリア人』(災難に遭った人に善意で救いの手を差し伸べる人の意)、専門的に自分を助け、安全に病院に搬送してくれた警察、消防官、救急救命士に感謝する」と書き込んだ。右脚に重傷を負い、数回の手術を受けたウッズは現在フロリダ州内の自宅で療養している。