中国テンセントを殴るインド、鼻血を出す韓国ゲーム業界

■「テンセントのリスクは韓国のリスク」…懸念する韓国ゲーム業界

 テンセントに対する中国政府の規制がますます強化されていることも懸念材料だ。中国政府が電子商取引大手アリババ(阿里巴巴)に独占禁止法違反で約182億元(約3050億円)の罰金を科したのを目撃したテンセントは、中国政府による次のターゲットになりはしないかと身を潜めている。実際に昨年8月に中国で事前予約者は6000万人を突破し、大きな期待を集めたネクソンの「ダンジョンアンドファイター(アラド戦記)モバイル」は中国政府から「青少年保護策が不十分だ」とする指摘を受け、9カ月もサービスを開始できずにいる。テンセントがゲームを開発したネクソンに中国政府の要求に合わせたゲームの全面修正を求め、サービス開始が無期限に延期された格好だ。

 ゲーム業界には中国政府がテンセントを通じ、韓国ゲーム企業に無理な要求を突きつけかねないとする懸念もある。実際に今年3月、米ライアットゲームズの世界最大のeスポーツ競技である「リーグ・オブ・レジェンド」の中国地区プロリーグの放送でスポンサーである米ナイキのロゴが全て消去されるという出来事が起きた。ナイキが人権問題で論争となった中国・新疆ウイグル自治区の綿花を購入しないと決めたことに対する報復措置だった。ライアットゲームズ本社は米国にあるが、2011年にテンセントに買収され、中国政府の介入を避けられなくなった。ゲーム業界関係者は「テンセントが韓国企業への支配力を現在のように急速に拡大すれば、韓国企業もいつ中国政府が左右する将棋の駒に転落するか分からない」との不安を漏らした。

■「アジア・パワー指数」2位は中国、韓国7位…インドは?

オ・ロラ記者
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