「ジョンインちゃん虐待死事件」養母に無期懲役判決=ソウル南部地裁

裁判所、殺人の故意性認める

 生後1年4カ月の女児で養子として引き取ったジョンインちゃんを虐待、死亡させたとして、養母に無期懲役判決が出た。ソウル南部地方裁判所刑事第13部(イ・サンジュ裁判長)は14日、殺人・常習児童虐待容疑で起訴された養母(35)の判決公判で、無期懲役を言い渡した。虐待を傍観したとして起訴された養父(38)には懲役5年を言い渡した。

 裁判所は「(ジョンインちゃんが)死亡する数日前も(養母が)被害者の腹部に暴行を加え、膵臓(すいぞう)を損傷させるなどした状態だった」「臓器に損傷を受ければ死に至る可能性があることは、一般人でも予見可能だ」として、「殺人の故意性」を認めた。その上で、「人間の尊厳と価値を徹底的に否定する犯行」だとして無期懲役を言い渡した。これまで養母は「腹が立った状態でジョンインを落とし、移送中に心肺蘇生(そせい)術を施しただけで、死亡させる意図はなかった」と主張していた。検察は養母に「殺人罪」を適用して死刑を求刑していた。

■子どもが住みやすい国8位は韓国、日本は?

 裁判所は、養父に対しても「養母の虐待行為を制止していれば、被害者死亡という悲劇的な結果は防ぐことができた」と述べた。また、死亡の前日、保育園の園長からジョンインちゃんを病院に連れて行くように言われても、適切な措置を取らなかったことについては、「被害者を救う最後のチャンスさえ阻んでしまった」と述べた。同日、拘束された養父は「犯した罪は甘んじて受ける」と言いながらも、「うちの上の子のために、一度だけ、二審までは…」と涙を流す場面もあった。傍聴席からはため息が聞こえてきた。

イ・ヨングァン記者
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
関連フォト
1 / 1

left

  • ▲14日午後、ソウル南部地裁(ソウル市陽川区)入り口で、ジョンインちゃんの養母が乗っていると思われる護送車に向かってプラカードを手に抗議する人々。生後1年4カ月の女児ジョンインちゃんは養父母の虐待により昨年10月に死亡した。写真=NEWSIS

right

あわせて読みたい