助詞「の」を使わない韓国語本…副詞・動詞が豊かになりました

助詞「の」を使わない韓国語本…副詞・動詞が豊かになりました

【新刊】イ・ビョンチョル著「母国語のための不都合なマイクロヒストリー」(千年の想像刊)

 「この本全体で、ほかの文を引用したものを除き、『-の』という助詞を一度も使わなかった」。報道機関校閲記者出身の著者が書いたこの本の序文を読んでいて、この一文に驚いた。「日本語によって韓国語の叙述体系が崩れた」と信じているからだ。実際に「の」を乱発すると副詞と動詞が消え、漢字語名詞のみ残るという結果になる。そうした意味で、この本は韓国語に関する本であるのと同時に、形式的実験であるとも言える。

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 1951年、韓国戦争(朝鮮戦争)のさなかに生まれた著者は、つらく苦しい韓国現代史に個人の思い出や経験をそっと重ねる。「半月前の1・4後退(1951年1月4日、中国・北朝鮮軍によるソウル再奪回)時、厳しい冬の風の中を釜山に向かう避難列車の貨物車両にしゃがみこんでいた母は臨月だった」という一節が象徴的だ。言葉に関する本はだいたい硬いが、この本は豊富なエピソードや例のおかげで「スルスル(すらすら)」読める。「クルクル(ブーブー)」「スルスル(すらすら)」「ジョルジョル(ちょろちょろ)」のように「子音字母リウルで終わる韓国語の擬声語・擬態語探し」のような面白い課題も本の終わりに付いている。332ページ、1万8000ウォン(約1800円)。

金性鉉(キム・ソンヒョン)記者

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