「韓国民主化世代は1991年から出世の道を歩み始めた」

キム・ジョンハン教授とイ・チョルスン教授の研究
「カン・ギョンデ氏の犠牲をきっかけに起こった5月闘争」
挫折を味わった86世代が社会のさまざまな分野に進出
利益ネットワークを使って権力を独占

 その後、社会の各分野に進出した86世代は「アジア通貨危機という刃(やいば)から身を避け、産業化世代が残した地位を継承し『出世』に成功した」との分析もある。「不平等の世代」や「米災難国家:韓国人はいかにして不平等になったのか」を書いた西江大学社会学科のイ・チョルスン教授は「組織化の経験とネットワークがこの世代の持つ最大の資産だが、(若い時の)抵抗ネットワークはその後権力を拡張し、それを維持するための利益ネットワークに変わった」と分析した。現代の企業組織には伝統的な米作り社会の位階構造がそのまま残っているが、そこにおける年功序列の文化は86世代が権力を独占する際に逆にプラスに作用したというのだ。

 今の若い世代の目に映った86世代は「大義名分と実体が矛盾し、その状態のまま訓育の権利を今なお手放そうとしない主流勢力」となっている。「大韓民国の上位1%を非難するときには急進的で社会的なイデオロギーを口にするが、実際は自分たちの資産を増やすことと世襲に没頭している」(イム・ミョンオク「Kを考える」)、「『ニュートラル(中立)にギアを入れよう(何かの論争が起こったときに一方の立場に偏らないようにしようという意味)』は20代や30代の若い世代が持つ考え方を理解するのが難しい世代」(パク・ウォンイク、チョ・ユンホ「公正ではない」)といった批判は既得権益を手にした86世代の分裂病的な姿を標的としている。

兪碩在(ユ・ソクチェ)記者

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