光復会長の両親を美化した漫画を製作・配布した城南市

光復会長の両親を美化した漫画を製作・配布した城南市

 独立運動家の子孫の団体「光復会」と京畿道城南市が、同会会長で元国会議員・金元雄(キム・ウォンウン)氏の両親を美化した漫画を製作・配布していたことが12日、分かった。

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 光復会は先月15日、漫画『全月善(チョン・ウォルソン):終わらない物語』を出版した。全月善(1923-2009年)は金元雄氏の母親で国家報勲処公認の独立有功者だ。光復会は本の紹介で、「独立運動をするため17歳の時に1人で中国に向かい、朝鮮義勇隊と韓国光復軍に所属して祖国独立のため戦った全月善の物語」と説明している。

 この漫画は与党・共に民主党所属の殷秀美(ウン・スミ)氏が市長を務める城南市傘下の城南文化財団が2019年から推進している「独立運動家100人漫画プロジェクト」の一環で、まずウェブ漫画として製作された。そして昨年、EBS(韓国教育放送公社)で運営するウェブサイトに投稿された。全月善はこの漫画プロジェクトにおいて、有名独立運動家の金九(キム・グ)、金佐鎮(キム・ジョアジン)、尹奉吉(ユン・ボンギル)らと並んで描かれている。この漫画で金元雄氏は赤ん坊姿で登場する。「うちの元雄と祖国に帰る日は遠くなさそうだ」というセリフもある。

 この漫画で、全月善と金元雄氏の父・金根洙(キム・グンス)は金九の媒酌で結婚したとされている。しかし、金九の自叙伝『白凡逸志』などの資料にはこうした記録は見られない。このほど、金元雄氏の両親の独立運動における功績の信ぴょう性について、一部の光復会会員が異議を申し立てた。漫画を描いた韓国映像大学のチョン・ミジン教授は報道機関の電話取材に「ある程度事実に基づいているが、創作物なので、ほとんど虚構だ」と答えた。

 漫画製作プロジェクトに予算を出した殷秀美市長は昨年11月に金元雄会長が授与する「丹斎・申采浩(シン・チェホ)賞」を受賞した。光復会はこの時、「独立運動家100人ウェブ漫画・漫画プロジェクトを通じて歴史意識鼓舞に貢献した」と説明していた。

ウォン・ソヌ記者
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