【独自】韓国空軍F35戦闘機の機関砲は「こけおどし」

 ステルス戦闘機のF35Aは、レーダーに捕捉されることなく北朝鮮全域を攻撃できる。有事の際に北朝鮮の核・ミサイルなど主要施設を先制攻撃する「キルチェーン」の核心戦力だ。ところが肝心のF35Aの配備後、後続措置をきちんと取っておらず、期待していた効果を示せていない状況だ。韓国の先端兵器配備に対して「無謀な戦争の狂気」「反民族的犯罪行為」と極度にデリケートな反応を見せる北朝鮮を意識したのではないか、という声も韓国軍内外から出ている。

 北朝鮮の反発が続いている状況で、2018年3月に行われたF35A戦闘機1号機の出庫式には、防衛事業庁長・空軍参謀総長が参加しなかった。19年3月の引き渡し式には国防部(省に相当)の長官が出席しなかった。同年12月の戦力化行事では、空軍参謀総長は出席したものの大統領や国防長官は不参加だった。F35A関連の予算も削減が続いた。昨年のコロナ2次補正で2864億ウォン(約271億円)が削減され、今年の補正でも921億ウォン(約87億円)が飛んでいった。配備費用8兆ウォンの4.7%に当たる3785億ウォン(約359億円)が切り取られたわけだ。

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領は昨年3月、空軍士官学校の卒業式でF35Aの祝賀飛行を視察した。文大統領は「韓国空軍の威容は心強い」と語った。しかし、シン・ウォンシク議員は「北朝鮮の脅迫を意識したせいか実弾の補給すら当てもなく遅れている戦闘機を見て、韓国国民は心強いと感じるだろうか」と批判した。

ウォン・ソンウ記者

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