グーテンベルク聖書より16年先行、朝鮮王朝時代の活字「甲寅字」を公式確認

仁寺洞から出土した活字の研究結果出る
1日の印刷量を2倍に増やした「朝鮮金属活字の花」
4面が平たい升形の53点、「仁寺洞出土遺物展」で公開

 活字についての博物館側の諮問に応じたオク・ヨンジョン韓国学中央研究院教授(古文献研究所長)は「トンネル型にぽこんとへこんだ朝鮮王朝時代の他の活字とは違い、4面が平らな升形をしているという点で、甲寅字の特徴を有している」と分析した。1435年8月24日の『世宗実録』の記録によると、世宗は、明に使臣として派遣される刑曹参判の南智(ナム・ジ)に中国活字について調査してくるよう命じた際、「わが国の活字は4隅が平らで真っすぐ(四隅平正)」と語ったが、この記録と一致するという。

 当時の科学者や技術者が開発に参加した甲寅字は組み立て式の活字で、1日の印刷量を庚子字の2倍、およそ40枚に増やした。また、庚子字に比べ活字のサイズが均等で、ろうではなく木で隙間を埋める方法に改良された。さらに、文字の画に筆力の躍動がよく表れていて、文字の間に余裕があり、墨が黒く艶を出して文字が鮮明で、美しい朝鮮活字の白眉といわれる。

 甲寅字は発掘当時、ハングル活字や水時計の付属装置「籌箭(ちゅうせん)」、天文時計「日星定時儀」など15世紀の金属遺物と共に出土した。庚子字・乙亥字などとの年代差はあまりなく、科学的年代測定は別に意味がないことから行われなかった。

 オク教授は「仁寺洞から出てきた金属活字をソウル大学奎章閣が所蔵している活字と比較してみたら、かなり部分について形態が一致することが判明した」と語った。国立中央博物館も最近、甲寅字推定活字を所蔵していることを明かし、展示を始めた。今後、甲寅字と確定できる活字がさらに増えることもあり得るのだ。

■国力ランキング世界1位は米国、韓国8位…日本は?

兪碩在(ユ・ソクチェ)記者
前のページ 1 | 2 次のページ
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
関連フォト
1 / 1

left

  • グーテンベルク聖書より16年先行、朝鮮王朝時代の活字「甲寅字」を公式確認
  • グーテンベルク聖書より16年先行、朝鮮王朝時代の活字「甲寅字」を公式確認

right

あわせて読みたい