韓国ゲーム大手、NCソフトの株価がストップ高を記録した今月11日、「スーパー個人投資家」が3000億ウォン(約290億円)相当の株式を取得したことについて、韓国取引所は株価操作行為があったかどうか確認手続きに入った。
韓国取引所と市場監視委員会によると、この個人投資家はNCソフトが非代替性トークン(NFT)事業への進出を宣言した11日に同社株70万3325株を取得し、21万933株を売却した。同日のNCソフト株の出来高は365万5331株だったので、うち25%がこの個人投資家による取引だったことになる。
スーパー個人投資家による買い越しはほぼ50万株で金額にして3000億ウォンに達するという。NCソフトの株価は同日、前日比18万1000ウォン(29.9%)高の78万6000ウォンで引けた。
韓国取引所はスーパー個人投資家による大量売買に株価操作や未公開情報の利用など資本市場法違反に当たる要素がないかどうか調べている。調査結果は早ければ今週中に出る予定で、不公正取引が確認された場合には金融監督院に移管して本格的な調査が実施される。金融監督院が嫌疑ありと判断した場合には、資本市場調査審議委員会に送致され、証券先物委員会が検察への告発などを決定する。韓国取引所は「大量売買があれば、移動的に抽出されるので把握に至った。嫌疑があるかどうかは調べてみなければ分からない」とした。
崔炯碩(チェ・ヒョンソク)記者