SKハイニックスのインテルNAND事業部買収前進…中国が承認

 中国国家市場監督管理総局は22日、SKハイニックスによるインテルのNAND型フラッシュメモリー事業部買収を承認した。これにより、SKハイニックスは既に承認済みの韓国、米国、欧州などに続き、8カ国・地域での承認が得られ、実務手続きを残すのみとなった。買収価格は90億ドル(約1兆300億円)に達する。

 中国は今回、SKハイニックスが申し立てた企業結合審査を完了した。昨年12月に同社が申告書を提出してから1年間を要した。これまで中国は利害関係者による意見集約などを理由に最終承認を先送りしてきた。

 SKハイニックスは「中国当局による審査承認を歓迎する。残る買収手続きをしっかりと進め、NAND型フラッシュメモリーの競争力を強化していく」と表明した。NAND型フラッシュメモリーはデータを長期記憶する役割を果たす半導体であり、ノートパソコンに搭載されるソリッドステートドライブ(SSD)を製造するのに使われる。市場調査会社トレンドフォースによると、SKハイニックスは今年7-9月時点で世界のNAND型フラッシュメモリー市場で3位(シェア13.5%)だ。6位(5.9%)のインテルからNAND事業を買収すれば、シェアが19.4%に高まり、サムスン電子(34.5%)に次ぐ世界2位に浮上する。

 昨年10月にインテルと事業譲渡契約を結んだSKハイニックスは2段階方式で買収を進めることになる。まず70億ドルをインテルに支払い、中国・大連の工場とSSD事業部門の譲渡を受ける。さらに、2025年3月以降、残る20億ドルを支払い、NAND型フラッシュメモリーの開発と製造に関する全ての知的財産権、設計・生産人材などを吸収し、買収手続きを完了する。

 中国当局による承認には、崔泰源(チェ・テウォン)SK会長の役割が大きかったとされる。財界関係者は「崔会長が中国の政財界人脈を活用し、中国の要人に韓中両国に役立つ合併買収である点を積極的に説いたと聞いている」と話した。

朴淳燦(パク・スンチャン)記者

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