障害者団体も知らないソウル市の視覚障害者支援アプリ…6年でサービス終了

ソウル市「民間アプリの方が優秀、利用者数が減少」
5億ウォン投じて開発も、メンテ費用が巨額でサービス終了決定

障害者団体も知らないソウル市の視覚障害者支援アプリ…6年でサービス終了

 ソウル市は4日、同市が開発した視覚障害者向けアプリ「エンゼルアイズ」のサービスを今月10日で終了することを明らかにした。障害者の関連団体には先ごろ文書で通知したという。

 エンゼルアイズは同市が2016年に5億ウォン(約4850万円)を投じて開発したアプリだ。視覚障害者が必要に応じ、スマートフォンでリアルタイムの映像をアプリに登録された家族や知人のスマートフォンに転送し、助けを求めることができる。保護者やボランティアスタッフが道を案内したり標識を読んだりして、視覚障害者が安全に移動できるよう支援する目的で作られた。

 リアルタイムの映像転送、双方向の音声通話、郵便物の内容確認、医薬品の服薬案内、公共交通機関の利用案内など、視覚障害者の日常生活を支援できるアプリだとソウル市は開発時にPRしていた。しかし、類似機能を持つ民間のアプリに比べ、サービスが非効率的だとの批判が出ていた。エンゼルアイズはアプリに登録された家族や知人としか連絡できないが、民間のアプリはボランティアにも連絡できるなど、民間アプリのサービスの方が効率的だった。

 結局、次第にエンゼルアイズの利用者が減少し、十分な管理もされなくなった。昨年にはサービスの不具合で利用者の新規登録もできなくなった。不具合を修正してサービスの品質を改善するためには巨額の費用が掛かると予想されるため、結局ソウル市がサービスの終了を決めたのだ。

 ソウル市の関係者は「民間が開発したアプリの方が効率的なので、エンゼルアイズの利用者が徐々に減っていった」として「視覚障害者連合会など関連団体にも需要調査をしたが、アプリの存在を知らないとか、使うつもりがないと回答するケースが多かった」と説明した。

 エンゼルアイズのサービス終了は昨年から予告されていた。毎年、行政監査と国政監査のときに、ソウル市など複数の地方自治体が頻繁に公共アプリを開発・リリースすることが問題視されていた。ソウル市は昨年、公共アプリのやみくもなリリースを防ぐために、事前審査を強化し、利用が低調な公共アプリは運用を終了する方針を示していた。

 ソウル市議会のイ・ジョンイン議員(与党「共に民主党」)は「ソウル市はエンゼルアイズの開発当初から関心すらなかったようにみえる。そのため、サービスを立て直す際の予算請求過程で優先順位が下がっていた。アプリの必要性を求める声があったのに、予算確保に失敗し、結局終了することになった」と話した。


ユン・イェウォン記者
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