事故起こしたドライバーに駆け寄り心肺蘇生術施した「ヒーロー」はあの人気演歌歌手だった　／ソウル

　テレビ朝鮮の演歌歌手オーディション番組『ミスター・トロット』優勝者で歌手のイム・ヨンウンさん（30）が交通事故を目撃し、現場から自ら通報すると同時に、意識を失って倒れていたドライバーに応急措置を施し、救助していたことが分かった。

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　ソウル・瑞草消防署などが23日に明らかにしたところによると、イム・ヨンウンさんは21日午後4時21分、ソウル市江南区の盤浦大橋に近いオリンピック大路汝矣島方面で起こった衝突事故を目撃した。イム・ヨンウンさんはこの時、「交通事故が発生して車が動かない」と119番通報した。ある男性が運転していたミニバン1台がほかの車数台に追突した後、ガードレールに衝突したという状況だったが、マネージャーと車に乗っていて偶然、近くを通りかかったイム・ヨンウンさんが事故の様子を目撃し、最初に通報したとのことだ。

　イム・ヨンウンさんは車から降りて事故車に駆け寄り、意識を失っているミニバンのドライバーを発見したという。そして、マネージャーと一緒にドライバーを車の外に出して地面に寝かせた後、自ら心肺蘇生（そせい）術など初期の応急措置を施していたことも分かった。瑞草消防署の関係者は「事故現場に出動した救急隊員が最初の通報者の身元を確認するうちに、この人物が歌手のイム・ヨンウンさんであることに気付いた」と語った。

　イム・ヨンウンさんは救急隊が到着した後、ミニバンのドライバーが意識を取り戻したのを確認した上で現場を離れたとのことだ。詳しい事故原因は現在、警察などが調べているところだ。イム・ヨンウンさんの所属事務所では「仕事を終えて移動していたところ、交通事故現場を目撃し、負傷者を救助した」「事故現場に遭遇したら、誰でも救助していただろう」と話している。

　イム・ヨンウンさんは2020年に放送されたテレビ朝鮮の演歌歌手オーディション番組『ミスター・トロット』の優勝者だ。今月8日に開催された第36回ゴールデン・ディスク・アワードではベスト・ソロ・アーティスト賞を受賞している。

イ・ヨングァン記者