「スーツ規定より2センチ大きい」…独・日・ノルウェーのエースたち、相次ぐ失格(上)

思いも寄らぬスーツ検査…京冬季五輪、あちこちで物議

「スーツ規定より2センチ大きい」…独・日・ノルウェーのエースたち、相次ぐ失格(上)

 2022年北京冬季五輪では前例のないことが続出している。7日夜(韓国時間)、行われたスキージャンプ混合団体戦もその一つだった。5選手がスーツ規定に違反したという理由で失格になり、メダルの行方が変わったが、「これも中国による『メダル工程(書き換え作業)』の一環だ」と指摘する声が上がっている。それには理由がある。

【図】スキージャンプのスーツ規定

 国ごとに男女2人ずつ計4人が出場するスキージャンプ混合団体は北京五輪で初めて行われた。これまでドイツ、ノルウェー、オーストリア、日本などが国際スキー連盟(FIS)ワールドカップ(W杯)のたびにメダルを分け合い、「スキージャンプ強国」として君臨してきており、同種目の五輪初代金メダル候補と言われていた。10カ国が出場した混合団体予選で先に飛躍したこれらの国々の女子選手たちは、1回目のジャンプで100メートル前後を記録、上位圏に名を連ねた。

 ところが、審判陣が介入して状況が一変した。審判陣はドイツのカタリナ・アルトハウス(25)に失格を言い渡した。理由は「スーツ規定違反」だ。アルトハウスは二日前(今月5日)に行われたスキージャンプ女子ノーマルヒルの銀メダリストであり、過去11年間の国際大会で一度もスーツ規定違反を指摘されたことがなかった。エース選手の記録が抹消されたドイツは9位(350.9点)に転落、8カ国だけで行われる決選に進めなかった。ドイツはほかの選手3人の記録しか認められなかったが、4人全員が飛躍しても最下位(10位)だった中国(229.8点)を上回った。

 日本のエース高梨沙羅(25)にも同じ規定が適用された。高梨は男女を通じてスキージャンプW杯最多優勝(61勝)という記録を持つ選手だ。高梨は1回目のジャンプで103メートル(2位)飛んだが、失格と告げられると泣き出した。試合前のスーツ検査では問題はなかったが、試合後に審判陣が「太ももの部分でスーツが2センチメートル以上大きい」と指摘した。ダニエラ・イラシュコ=シュトルツ(オーストリア)も同じ理由で失格となった。

 スキージャンプはスーツの面積によって風を受ける量が変わり、飛行距離や滞空時間に影響を及ぼすため、FISが規格を細かく決めている。スーツが大きければ大きいほど、大きな翼を付けているように遠くまで飛べるからだ。スーツの厚さは4-6ミリメートルの範囲で、スーツのサイズは直立姿勢で測った時に体のどの部位からでも誤差が男子1センチメートル、女子2センチメートル以内でなければならない。

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