金メダルをゴミ箱に捨てた韓国系米国人クロエ・キム、また金メダル(上)

韓国系米国人クロエ・キム、スノーボード女子ハーフパイプ史上初の五輪2連覇
1本目で高難度の技が次々成功…2本目・3本目では「1260」挑戦
着地失敗後「おしりが痛い」
有名になったプレッシャーで引退考えるも「再び注目される準備できている」

 韓国系米国人スノーボーダーのクロエ・キム(21)が五輪2連覇を達成した。クロエ・キムは10日、中国・河北省張家口の雲頂スノーパークで行われた2022年北京冬季五輪スノーボード女子ハーフパイプ決勝で、94.00点を出して金メダルを取った。クロエ・キムはスノーボードが1998年の長野大会で正式採用されて以降、女子ハーフパイプで初めて金メダルを2個獲得した選手としてその名を残した。

【写真】スノボ女子HP2連覇クロエ・キム、銅メダル冨田せな

 この日は事実上、クロエ・キムにとって「自分との戦い」だった。同種目の決勝は各選手が1本目から3本目までのランで最も高い点数により順位をつける。クロエ・キムは1本目で「1080」(1080度回転)、「スイッチ900」(基本の進行方向の反対に900度回転)、「スイッチバックサイド540」などを披露したのに続き、再び1080度回転するなど高難度の技に次々と成功、94.00点を出した。1本目2位(86.00点)の冨田せな(22)=日本=とは大きな差があった。

 金メダルはほぼ確実だと確信したクロエ・キムは、2本目・3本目でさらに大きな挑戦をした。五輪の女子選手としては初めて空中で3回転半する「1260」を試みたのだ。結果は2回とも着地失敗。だが、転倒したクロエ・キムは「おしりが痛い」と笑った。もちろん、それとは無関係に最終的な1位はクロエ・キムになった。2位は90.25点のケラルト・カステリェト(32)=スペイン=、3位は88.25点の冨田だった。

 クロエ・キムは1260について「十分にこなせるようになったと思っていましたが、今日は着地に失敗してすごく残念です」「あと二つ、技がありますが、(まだ)公開しません」と語った。4年前、突然注目を浴びたことで苦しんだが、米NBC放送とのインタビューでは「再び注目される準備はできています。(4年前より)はるかに意識していて、何を期待すべきかよく分かっていると思います」「家族と犬、そして彼に早く会いたいです。自分自身を誇りに思います」と語った。

 クロエ・キムは米カリフォルニア州の南部にあるトーランスの出身。両親とも韓国から米国に来た移民だ。8歳の時にスイスのジュネーブに行って2年間を過ごしたことがあり、英語・韓国語・フランス語が話せる。4歳の時にスノーボードを始めたが、娘の才能に気付いた父親のキム・ジョンジンさんはエンジニアとして勤めていた会社を辞めてコーチになった。クロエ・キムは北京冬季五輪の開幕前、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)に父親と母親ユン・ボランさんに贈る1分間の動画をアップし、「私にとって両親は本当に何と表現したらいいのか分からないほど大切な人」と語った。

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