李相花、小平奈緒の不振に涙…日本「友情に感動」

北京五輪KBS解説者・李相花
小平500mで17位
「心理的プレッシャー大きかったようだ」と涙
小平、試合後に李相花を探し「元気? 会いたかった」

李相花、小平奈緒の不振に涙…日本「友情に感動」

 「あ…あきらめないで。最後まで。それでも最後まで行かなければなりません。最後まで!」

 14日、中国・北京市内の国家速滑館(ナショナル・スピードスケート・オーバル)で行われた北京冬季五輪スピードスケート女子500メートル。4年前の平昌五輪の同種目で金メダルを取った小平奈緒(35)=日本=は今大会で38秒09とタイムが振るわず、17位に終わった。4年前、自身にとって最後の五輪を温かく見送ってくれたライバルであり、親友の試合を解説者として見守った李相花(イ・サンファ、32)はこぼれる涙をぬぐい、のどをからしながら声援を送った。

【写真】小平奈緒の残念な結果に涙をこぼす北京五輪KBS解説者・李相花

 KBS解説者として今回の五輪に同行した李相花は、小平の残念な結果にとうとう涙をこぼした。李相花は「王冠の重さに耐えて、乗り越えられると思ったが、心理的なプレッシャーが大きかったようだ」と無念さを表現した。そして、「(小平)奈緒選手のスタートと反応の速さは良かった。中盤から流れが途切れて、上位圏には入れないような予感がした」「私がこれまで見たことのない奈緒選手の姿が見受けられて、つらかった」と言った。

 小平は試合を終えてミックスゾーン(共同取材区域)に入ってくると、韓国の報道陣に向かって真っ先に李相花がどこにいるか聞いた。そして、李相花が座っている席の方を見て、韓国語で「元気だった? 会いたかったよ」と言った。さらに、「相花が五輪前に『奈緒ならできる』とメッセージを送ってくれたので心強かった」「相花が2連覇した時のようにはうまくいかなかった」と話した。

 2人のこうした友情に、日本も感動した。読売新聞は「李相花さんの涙に感動広がる…『友情に国境なんてない』」という見出しで李相花の涙を伝えた。日刊スポーツやサンケイスポーツなども「変わらぬ友情がかいま見えた場面に人々が感動した」と報道した。日本のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)上では「友情に国境はない」「李相花さんの涙にこちらも感情がこみ上げてきた」という投稿が相次いだ。

 李相花と小平は高校生だった時の韓日スポーツ親善交流で知り合い、長年にわたり友情をはぐくんできた。李相花はこれまで数々のインタビューで「奈緒の方から先に話しかけてくれた。奈緒は人間性が素晴らしくて思いやりがあり、勝負感覚も優れている」と称賛してきた。

 2人の友情が広く知られるようになったのは、2018年の平昌五輪の時だった。李相花が自身にとって最後となる五輪500メートルの試合で、2位でフィニッシュラインを通過した後、泣いていると、1位が確定して日本国旗を肩にかけていた小平が李相花に近づき、ハグして慰めた。李相花はバンクーバー五輪とソチ五輪で同種目の金メダルを連続して取り、平昌五輪では小平が同種目で初めて金メダルを手にした。

 李相花は平昌五輪後引退したが、小平は股(こ)関節の痛みに苦しみながらも五輪出場に向けて準備してきた。小平はこの試合後も「引き続き頑張る」と語った。李相花は小平に向けて「一度でもチャンピオンになったら永遠のチャンピオン」「勇敢な姿とチャレンジ精神を多くの人に見せてほしい」と言った。小平には17日に1000メートルの試合に出場する。

 一方、李相花は12日の五輪生中継中にタメ口や絶叫を交えて解説をして批判を浴びた。KBS公式サイトの視聴者掲示板には14日までに「李相花は解説者の資格がない」「李相花の解説を中止にしてください」などの声が寄せられた。

チョ・ソンホ記者

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
関連フォト
1 / 1

left

  • 李相花、小平奈緒の不振に涙…日本「友情に感動」
  • 李相花、小平奈緒の不振に涙…日本「友情に感動」

right

あわせて読みたい